ハプスブルク帝国1809-1918
オーストリア帝国とオーストリア=ハンガリーの歴史
ちくま学芸文庫 テー15-1
A.J.P.テイラー / 倉田 稔
2021年8月12日
筑摩書房
1,760円(税込)
人文・思想・社会 / 文庫
中欧・東欧の広大なエリアに跨り、近代ヨーロッパ最大の覇権を握っていたハプスブルク帝国。本書は神聖ローマ帝国時代の終わりから、オーストリア=ハンガリー二重帝国への転換を経て、1918年に帝国解体するまでを跡付ける。そこで浮き上がるのは、超民族的国家が抱えることになった民族原理の軋轢、近隣諸国との外交問題、それが閾値を超えたところで生じたカタストロフだ。イギリス屈指の歴史家が、歴史を動かす要因として個々人の動静よりも外交史的力学を重視しつつ、世界大戦への導入までを生き生きとした筆致で迫る。
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