さいごの色街飛田

井上理津子

2011年10月31日

筑摩書房

2,200円(税込)

人文・思想・社会

遊廓の名残りをとどめる、大阪・飛田。社会のあらゆる矛盾をのみ込む貪欲で多面的なこの街に、人はなぜ引き寄せられるのか!取材拒否の街に挑んだ12年、衝撃のノンフィクション。

本棚に登録&レビュー

みんなの評価(4

starstarstar
star
3.7

読みたい

1

未読

1

読書中

0

既読

21

未指定

23

書店員レビュー(0)
書店員レビュー一覧

みんなのレビュー (2)

toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

確かに日本ではもはやここだけ、と思われる特殊な街を描いた作品。特段風俗好きというわけでも無いのだが性風俗ものには何か心惹かれるので手にとってみた。本業は旅行が専門の女性ライターがたまたま宴会で訪れた飛田に興味を持ち12年かけて取材したものらしい。昔からの色街で古い形態のまま商売してるのは確かにもう飛田くらいなのかも知れない。作者のスタンスがこの特殊な街のことを世間に知らしめたいというだけで変に悲惨さを強調したりせず事実を淡々と述べているところが良い。アポなしでヤクザの組事務所にまで取材をかける根性にも驚かされた。読んでて気持ちのいい話では無いが変な偏りがないので読めたのだと思う。興味深い街だし面白いと思ったがおそらく一生行くことはないだろう。本だけでじゅうぶん。

全部を表示

Readeeユーザー

人生模様

starstarstar
star
3.3 2020年08月16日

飛田の歴史とそこに生きる人のドキュメント。貧困の連鎖とセーフティーネット、そこに群がり生きてく人々。時代は変わっても飛田の街のその構造は変わらない。売春というイリーガルな産業で成り立つ街の人達には様々な人生や背景があるが、市井の人には理解できぬ感性や理屈でもそこでそうして生きてく人達がいるのはリアルな現実であろう。

全部を表示
Google Play で手に入れよう
Google Play で手に入れよう
キーワードは1文字以上で検索してください