海の道山の道
遠藤ケイ
2009年5月25日
筑摩書房
2,200円(税込)
人文・思想・社会
漁法、狩猟法、製鉄法、農法、民間信仰など、日本には古来より伝わるさまざまな原型がある。それらは、黒潮や朝鮮半島からつづく「海の道」を経由して日本にもたらされ、中央構造体という「山の道」を介して日本各地に伝播していった。そのコミュニケーション回路は竹の根のように複雑にからみ合い、その道程には古代からつづく人間の知恵と時間が集積している。本書は、こうした日本の原型が形作られた歴史的な「道」を明らかにしながら、その「道」を生業として受け入れる職人たちの屹立した精神を静かに描く。二つの「道」が織り成す壮大なタペストリーのなかで、“日本”の姿を考えなおす。
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