
汽水域に生きる巻貝たち
その生態研究史と保全
和田 恵次
2018年1月23日
東海大学出版部
3,300円(税込)
科学・技術
海水と淡水が入り混じる汽水域に、好んで生息している巻貝の種も多い。 しかし最近、その多くが減少や絶滅の危機にあることがわかってきた。 本書はそんな巻貝たちの生態的特徴を描出し、保全する上で重要な研究成果を紹介する。 序章 第1章 汽水域の環境と生物 - 概往の情報 汽水域の環境特性と生物分布 北欧のHydrobia 属 第2章 半球型の巻貝 タマキビ科(Littorinidae) - 陸域に適応した貝 スガイ - 緑藻カイゴロモとの共生 イシマキガイ - 淡水域まで遡上する貝 第3章 塔型の巻貝 - その1 コゲツノブエ - 殻上に産卵する貝 ウミニナとホソウミニナ - 発生様式が異なる近似種 イボウミニナ - 堆積物食と懸濁物食を両用する貝 第4章 塔型の巻貝 - その2 センニンガイとキバウミニナ - マングロ - ブ湿地の代表種 ヘナタリとカワアイ - 干潟の絶滅危惧種 フトヘナタリ - 塩性湿地の代表種 タケノコカワニナ - 汽水域上端に住む貝 第5章 微小貝 ワカウラツボ - 泥に埋没した石下に生きる希少貝 ワカウラツボの生活史と個体群動態 カワザンショウ科 - 塩性湿地の微小貝 カワザンショウ類の生活史と食性 第6章 汽水性巻貝の生活史と汽水域の保全 汽水性巻貝の生活史特性のまとめ 汽水域の生物への人為的影響 日本の汽水域に侵入する外来生物 姿を消しつつある汽水域の巻貝 自然を守るということ - あとがきにかえて 引用文献 索引
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