ヴァン・ショーをあなたに

創元クライム・クラブ

近藤史恵

2008年6月30日

東京創元社

1,650円(税込)

小説・エッセイ

下町のフレンチレストラン、ビストロ・パ・マルのスタッフは四人。二人の料理人はシェフの三舟さんと志村さん、ソムリエの金子さん、そしてギャルソンの僕。気取らない料理で客の舌と心をつかむ変わり者のシェフは、客たちの持ち込む不可解な謎をあざやかに解く名探偵。近所の田上家のスキレットはなぜすぐ錆びるのか?しっかりしたフランス風のパンを売りたいとはりきっていた女性パン職人は、なぜ突然いなくなったのか?ブイヤベース・ファンの新城さんの正体は?ストラスブールのミリアムおばあちゃんが、夢のようにおいしいヴァン・ショーをつくらなくなってしまったわけは?…絶品料理の数々と極上のミステリをどうぞ。

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kojongsoo8318

뱅쇼를 당신에게

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4.5 2019年11月07日

とも

(無題)

starstarstarstar 4.0 2018年02月09日

美味しいビストロが居心地良くて、また戻ってきてしまいました。そう三舟シェフと志村さん、金子ソムリエにギャルソンの高築くんの四人で営むビストロ・パ・マルです。大事な事は間違わないけれども、大事ではないことはしょっちゅう間違っている三舟シェフの料理と推理を楽しみましょう。あ、そしてヴァン・ショー(スパイス入りホットワイン)もね。 この本には日常のちょっとした謎を推理して種明かしする楽しさの他に、フランス料理を紙面で味わう楽しさもありますね。その舞台が本格レストランではなく、ビストロであるところに著者の巧みな計算があります。ビストロと言えば大衆食堂に当たると解説している向きも結構ありますが、現在では一定の格式や雰囲気を持つ店も多く、むしろおしゃれな雰囲気の中、本格的フレンチを気取らずに食べられるお店と言えばが一番ピッタリしますね。 だいたい、今時の人は、大衆食堂って言われてイメージできますかね。今だったら一番ピッタリくるイメージは、ショッピングモールのフードコートでしょうね。僕をはじめとして、日本の庶民にはビストロでもまだ敷居が高いですよね。トラットリア、いやバール辺りがビッタリします。最近は日本でも蕎麦ばかりでなく、立ち食いの店が増えているようですね。どうしてこんな話をしているかと言えば、本書にB級グルメが登場するからです。フレンチのB級グルメなんてありえない、なんて言わないでくださいね。パンの話なんです。アンパンにカレーパン、チョコパンにメロンパン、最近はツナマヨパンなんてーのも人気が高いらしいですね。みんなが好きなパンですよね。 ちょっと気取ったビストロの三舟シェフもソムリエの金子さんもギャルソンの高築くんも実は日本生まれのパンが好きだった、というお話し「ブーランジェリーのメロンパン」を紹介したかったんです。ビストロ・パ・マルのオーナーがこの短編で初めて登場します。何軒ものレストランのオーナーにして味音痴との設定は、それだけでもう事件が始まる予感がします。そのオーナーが今回はパン屋をオーブンするのですが、店舗面積に余裕があるので店内にイートインを設けてそこでサーブされる料理の相談に乗って欲しいとの事です。新しいパン屋さんのスタッフ斎木と中江がシェフを訪ねてきます。この二人のお店のコンセプトは本格的なフランスの味です。シェフが味見してみると、こだわりは間違いないレベルで再現されていました。ブーランジェリーってフランス語でパン屋さんのことなんですが、「職人が小麦を選び、そこから焼き上げたパンをそのまま売る店」というニュアンスが含まれています。つまりフランスの味にこだわったパン屋さんですね。この題名、「ブーランジェリーのメロンパン」は言葉として矛盾していますし、金子さんの独り言「あそこの裏には、もう一軒パン屋さんがあるのよね」と合わせて考えると三舟シェフが活躍するお話が予想されそうな雰囲気です。 事実、シェフのアドバイスもあって、開店準備は順調ですが、開店を間近にして中江さんが失踪してしまうんです。一体どうしたことか、例によって三舟シェフが謎解きするんですが、中江さんの親のあったかさに胸も温められます。

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