
発火点
創元推理文庫
C・J・ボックス / 野口 百合子
2020年6月30日
東京創元社
1,430円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
猟区管理官ジョー・ピケットの知人、ブッチが失踪。彼の所有地からは2人の男の射殺体が発見されていた。殺害されたのは連邦政府環境保護局の特別捜査官で、ブッチは同局から不可解かつ冷酷な仕打ちを受けていた。ジョーは、狩りの名手で山を知り尽くしているブッチを追うが……。大自然を舞台に展開される予測不可能な追跡劇の行方と、事件に隠された巧妙な陰謀とは。手に汗握り、一気読み間違いなしの大迫力冒険サスペンス!〈猟区管理官ジョー・ピケット・シリーズ〉新作登場。
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アメリカのど田舎、ウィスコンシンの猟区管理官を主人公にしたシリーズ。ハヤカワ文庫から創元推理文庫に版元移してのこれはもう何作目だろう...かなり長寿のシリーズとなっている。アメリカの地方都市は州の独立性もあってか元気な街がまだ多い印象で今日的には環境問題や資源の問題など地方の方が新しい問題を物語に取り込みやすいのでは、と思うとそこにいち早く目をつけて活かしている作者はものすごく上手い作家だと改めて思った。本作品では環境保護局が悪役。日頃は密猟者を取り締まるのが主な仕事の主人公は管轄外のあらゆる事件に好むと好まざるとにかかわらず関わってしまう才能を持っているのだが、本作では環境保護局の捜査官を射殺し山中に逃げ込んだと思われる人物の知り合い、最終目撃者、山岳ガイド、として事件に巻き込まれる。なけなしの金でやっと手に入れた山中の土地の開発を環境保護局に理不尽に妨害され殺人に及んだと目された容疑者を厳しい自然の中で追うかなりスリリングな描写がとにかく見事。推理のストーリーも素晴らしくやはり上手い作家。まだまだ続く感じで次作以降もすごく楽しみ。素晴らしかった。
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マイクさかもと
アクション+ミステリ
大自然の中にある、自然の恐怖、 殺人を含むミステリがあり、 後半からのスピード感がとてもおもしろかった。
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