冬のフロスト<上>

創元推理文庫

R.D.ウィングフィールド / 芹沢恵

2013年6月29日

東京創元社

1,430円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

寒風が肌を刺す1月、デントン署管内はさながら犯罪見本市と化していた。幼い少女が行方不明になり、売春婦が次々に殺され、ショットガン強盗にフーリガンの一団、“怪盗枕カヴァー”といった傍迷惑な輩が好き勝手に暴れる始末。われらが名物親爺フロスト警部は、とことん無能な部下に手を焼きつつ、人手不足の影響でまたも休みなしの活動を強いられる…。大人気警察小説第5弾。

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toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

楽しみに待ってたフロスト警部もの最新邦訳版。 上下の大部だけど全然苦になりません。 今、最高の警察ものシリーズシリーズと思う。 男やもめで浮浪者のような風体、ヨレヨレの服に毎日同じ汚らしいマフラー、所構わずタバコを吸い、下品極まりない冗談ばかり言っている、書類仕事はからきしダメ、経費精算はでっち上げ...というフロスト警部が主人公。 家庭生活が破綻していたときに自殺しようとして拳銃を持った犯人に立ち向かったところ、意外にも犯人を取り押さえることができて、大層立派な勲章を女王陛下からもらってしまっており、上司も簡単に彼を追い出すことができない...冴えた推理とは全く無縁で見込み違いのホシを追いかけてはあてが外れの繰り返しで早朝から深夜まで部下を振り回しまくる...これだけ読めば最悪、と思うのだけど、とにかく遮二無二働きまくり、最後には事件を解決させてしまう、しかも手柄は全部人にゆずってしまう。イヤミな上司とのやり取りも相変わらず。 憎めないおとっつぁんという感じで陰惨な事件でも楽しく読めてしまう。 本作では少し冴えてちょっと敏腕な感じに描かれていたようにも思いますが相変わらずの面白さ。 分厚い本だとちょっとしんどいな、と思うのですが、このシリーズに限ってはこんなにたくさん読めて嬉しいと思ってしまう。本当にお薦めです。

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