短編ミステリの二百年2
創元推理文庫
チャンドラー、アリンガム他 / 小森 収 / 猪俣 美江子他
2020年3月19日
東京創元社
1,540円(税込)
小説・エッセイ / 人文・思想・社会 / 文庫
本アンソロジー第2巻では、1920年代から50年代にかけて書かれたさまざまなジャンルー都会小説、ハードボイルド/私立探偵小説、謎解きミステリーの逸品を通し、短編ミステリの発展と多様化を概観する。ハメット、チャンドラー、スタウト、アリンガム、クリスピン、ヴィカーズなど錚々たる作家による全11編をすべて新訳で収録。巻末には第1巻に続き、編者の評論を収めた。
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(無題)
創元推理文庫が満を持して編纂した200年に渡る短編ミステリの集大成全六巻でこれはその第二弾。1920年から1950年までに出された作品から編者が厳選した11篇が収録されている。最初期の作品が収められた第一巻に比べるとこの第二巻はハメットやチャンドラーといったハードボイルド黎明期の作品も収められていて少しミステリっぽくなったかな、という印象。どれも新訳というから力がかなり入っているのは確かかな。個人的に大好きなチャンドラーの「待っている」という作品がこんなに良かったか、という感慨があったのは良かった。ただ本作も第一巻と同じく編者のあとがきというかエッセイが長い。この時代にはこういう作品があってこういる理由でこれらの作品をチョイスした、という話なのだけど脱線があったり世評に対する反論などがあったり…もう少し簡潔に書けるでしょ?という思いがどうしても拭い去れず、で。読まなければいいのだろうけど内容にはやはり興味があってちょっと我慢しながら読んだような感じ。そこが少し残念でした。
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