凍える島

創元推理文庫

近藤史恵

1999年9月30日

東京創元社

792円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

無人島とはこれまた古風なーとは言い条、お得意ぐるみ慰安旅行としゃれこんだ喫茶店“北斎屋”の一行は、瀬戸内海の真ん中に浮かぶS島へ。数年前には新興宗教の聖地だったという島で、八人の男女が一週間を共にする、しかも波瀾含みのメンバー構成。古式に倣って真夏の弧島に悲劇が幕を開け、ひとり減り、ふたり減り…。由緒正しい主題をモダンに演出する物語はどこへ行く。

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstar 3.0 2018年02月09日

近藤史恵という作家はどちらかと言えば、好きな部類に入るのですが、本書にはいささか違和感を感じました。その原因はやけに気取った感じと生硬な文体にありました。一旦ページを閉じて調べたところ、本書が彼女の処女作である事が分かり、納得しました。再び読み続けると、本書がミステリーである事を発見してもう一度驚きました。そうです、殺人事件です。それも密室殺人。さらに連続殺人へと発展します。 夏の休暇をどのように過ごすか。仮に瀬戸内の無人島の別荘を使っていいよ、ということになったら、断る人はまずいないのではないでしょうか。そんなわけでやってきたのが八人の男女。物語の語り手であるあやめ、あやめと一緒に喫茶店・北斎屋を切り盛りするなつことその恋人椋、北斎屋の常連うさぎくんこと田中、詩人の矢島夫妻、うさぎくんの彼女の松島静香と友人の守田充です。この中で厄介な人間関係にあるのが、あやめと矢島鳥呼。不倫関係です。 さて、この8人が7日間過ごすこととなった無人島に着いてみると、管理人が嫌な事を口にします。天候が崩れるようだと言うのです。土地の人の予報通り、島の周囲は濃霧に囲まれることになります。そして、やっぱり起こります殺人事件。犠牲者は北島奈奈子。密室で心臓をえぐり取られて死んでいました。さらに第二、第三の犠牲者が発生します。孤島で交通手段を奪われた中で起こる連続殺人と言ったら、昔からのミステリーの王道ですね。そこには凄腕の探偵役が登場するのもお約束です。 探偵役の見事な推理に基づいて意外な犯人が明かされますが、それで終わらないところがこの作品の面白さです。どんでん返しがあって、そこには人間の暗部というか、捩れた愛がありました。

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