紀貫之
文学と文化の底流を求めて
大野 ロベルト
2019年7月25日
東京堂出版
8,580円(税込)
人文・思想・社会
「土佐日記」の作者として知られる、歌人紀貫之が残した膨大なテクストの分析から、和歌をめぐる思想の発展や、和歌にによって培われた日本語の表現力が散文へと活かされてゆく過程を検討しつつ、意味・音声・文字の重層的な連想を通して意味作用を深めていく和歌の本質を明らかにする。 本書は理論的なアプローチを通して、古典文学を近現代あるいは外国の文学とも接続しやすい形で論じたものであり、 これまでの紀貫之研究とは一線を画すものである。 序章 現代に生きる私たちが貫之を考えるということ 第一章 貫之とその時代 第二章 貫之の歌学 第三章 貫之の企図ーー『古今和歌集』 第四章 貫之の物語ーー『後撰和歌集』 第五章 貫之の権威ーー『拾遺和歌集』 第六章 貫之の正典化 第七章 貫之の実践ーー『土佐日記』 第八章 貫之の伝記ーー『貫之集』 第九章 貫之の残響 付録 貫之の略年譜ーーおよび貫之をめぐる言説の年表
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