5年目までに身につけておきたい!若手教師の働き方

須貝 誠

2021年2月26日

東洋館出版社

1,980円(税込)

人文・思想・社会

他律的で非効率な「がんばり」から、自律的で効率的な「がんばり」を重視する考え方にシフト 逆算思考で時間効率を上げる! ◎働き方は自分で決める 日々の触れ合いや授業を通じて、子どもたちの成長を促すのが教師の務めです。しかし、「あれも大事」「これも大事」と仕事が増えた結果、心と体が疲弊し、授業準備の時間を確保することさえままならないのであれば、それこそ本末転倒です。 本書がまず提案したいのが「マインド・リセット」です。“教師である以上は…”“ベテランの先生がやっているから…”“講師の先生が言っていたから…”などの「せねばならない」という思い込みを外し、教師としての自分の特徴を見つめ直して、そのうえで自分にとって本当に必要なことにフォーカスし、仕事の時間効率を上げることです。 ◎自分の職歴・ステージで仕事をしよう 教師が一番重視しなければならない仕事は、一人ひとりの子どもたちの成長を促すこと、殊に学力を伸ばすことです。ということは、子どもたちの学力向上に寄与しないことであればしなくていい、つまり、効果を実感できなければやり方を変えるか、やめてしまうという踏ん切りが大切なのです。 そのために提案したいのが、つぎの4つです。 1仕事のサイクルを意識する→得意なことを生かして、いい循環をつくる 2周囲の先生の意見は大事だが、うのみにはしない→他者の意見のよし悪しは自力で判断する 3心のゆとりを生み出す働き方を工夫する→効率的な仕事と心のゆとりを循環させる 4職歴・ステージごとに自分の仕事を考える→経験年数ごとに自分の課題を設定する この4つに共通することは、他律的で非効率な「がんばり」から、自律的で効率的な「がんばり」を重視する考え方にシフトするということ。 「その日の仕事のゴール」を決められるのは自分自身だけ。 では、いかにしてその日の勤務時間中にいい授業を行う準備を終わらせるか。 「それこそ、困難だ」という声も聞こえてきそうです。だからこその発想の転換です。たとえ授業改善に寄与する取組だったとしても、終わりが見えず、毎日のように夜遅くまで学校に残り、体と心に疲労を抱えたまま朝を迎える。そんなルーチンを続けていて、いい授業ができるでしょうか。いくら徹夜しても疲れ知らずな方もいるかもしれませんが、何十年も続けていけるでしょうか。 私は、心にゆとりをもち、元気はつらつで臨むほうが、いい授業になる確度が上がると思います。そのためにも、仕事をすべきときは仕事に集中する、休むべきときはしっかり休むというメリハリを本気でつくることだと思います。 授業には唯一無二の正解はありませんから、教師自身が自分の個性に合った実践を行ったほうがいいし、「どこまでいったらよしとするか」を自分で決められたほうがよいのです。そのために、その日にすべきことは自分で決めて勤務時間中に終わらせる、そのために必要な努力こそ惜しまない、ということです。これが、「自分の働き方は自分で決める」ということなのです。

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