
起業の天才!
江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男
大西 康之
2021年1月29日
東洋経済新報社
2,200円(税込)
ビジネス・経済・就職 / 人文・思想・社会
【ジェフ・ベゾスは、このヤバい日本人の「部下」だった】 かつて日本には、「起業の天才」がいた。 リクルート創業者、江副浩正。 インターネット時代を予見、日本型経営を叩き潰し、 自分では気が付いていない才能を目覚めさせた社員のモチベーションを武器に 彼がつくろうとしたのは、「グーグルのような会社」だった。 だが彼の名は「起業の天才」ではなく、 戦後最大の企業犯罪「リクルート事件の主犯」として人々に記憶される。 「ベンチャー不毛の地」となった日本に必要な「起業家の資質」とは何か。 リクルート事件の大打撃を乗り越え1兆8000億円の負債を自力で完済、 株式時価総額で国内10位にまで成長した「奇跡の会社」はどのようにつくられたのか。 苦境に立ち逆風に向かうすべての日本人に贈る、 歴史から葬られた「起業の天才」の真の姿。 【日本にも、こんな経営者がいた!】 ・グーグルの「検索」を先取り ・独自の「クラウド・コンピューティング」 ・読売新聞と「全面戦争」 ・電通から広告を奪う ・日・米・欧を結ぶコンピューター・ネットワーク ・世界の「コンピューターの天才」をかき集める 【「はじめに」より抜粋】 江副さんが生きていたら、保身に汲々とする日本の経営者にこう尋ねることでしょう。 「経営者とはどういうものか、経営者ならなにをすべきか。わたしはつねに学び、考え、 そのとおりにやってきました。あなたがた、自分が経営者であると考えたことがおありですか」 ーー瀧本哲史(京都大学客員准教授、エンジェル投資家、2019年没) はじめに 江副浩正は「服を着たゾウ」--瀧本哲史氏インタビュー 序章 ふたりの天才 【第1部 1960】 第1章 ユニコーンの誕生 第2章 紙のグーグル 第3章 進撃のダイバーシティー 第4章 「日本型経営」を叩き潰せ 第5章 APPI 第6章 打倒Y 【第2部 1984】 第7章 江副か稲盛か 第8章 森田の未来、真藤の未来、江副の未来 第9章 情報の海へーーALL HANDS ON DECK !(総員配置につけ!) 【第3部 1989 昭和の終焉・平成の夜明け】 第10章 変容 第11章 情報が人間を熱くする 第12章 世紀のスクープ 第13章 反転 第14章 「おまえら。もっといかがわしくなれ!」 エピローグ
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個人的な関心もあってすごく読んでみたかった作品。自分は1990年から社会人を始めたのだけど江副さんが逮捕されたのが1989年。ちょうど自分が就職活動をしていたタイミングがリクルートという会社が世間からめちゃくちゃに叩かれていた時期だった。まだバブルの尻尾くらいの時期で売り手市場だったので面白半分といっては怒られるけどもいろんな会社を受けたのだけどリクルートも受けていて、当時も超人気企業で例年だったらすぐ落とされちゃう自分みたいな者にも内定をくれたのだった。結局、製造業志向だったこともあってIT会社を選択したのだけれどそういう因縁もあって非常に興味深く読んだ稀代の起業家である江副浩正の一代記。アメリカのベンチャーの話を読んだ時に世の中にあるべきなのに無いものを俺が作る、という起業でないと成功しない、とあってなるほどな、と思ったのだけど正にそういう起業の物語。帯にジェフ・ペゾスの上司だった、とあるけどこれも本当でペゾス(さらっと触れられているけどやっぱり優秀さが尋常ではない)が勤めていた国際決済のベンチャー企業をリクルートが買収した時期があったらしい。求人情報から始まり様々な情報を商売のネタにして会社を拡大したところは実はGoogleのかなり先を行っていたし、大型の電算センターを作ってAWSのかなり先を行っていた、というあたり稀代の起業家の名に恥じないだろう。また、創業期の社員たちの〜時には今ならアウトだろみたいなことも含めて〜活躍も読んでいてすごく楽しい。製造業志向ということともう一つ、自分にはリクルートで活躍できるバイタリティが無いな、と思ったことも選ばなかった理由の一つ。そして…入ったら金融関係を…と言われていたがこれを読んでやめといて良かったとつくづく思った(笑) 後半のリクルート事件について作者の見立ては既得権益を奪われたマスコミをはじめとする古い体制に半ば嵌められたという印象なのだがそれが正しいとすると自分も同感。周囲の敵意に気がつかず不用意に脇腹を晒してしまったところが失敗なのだろう。読んでも何があれだけの人を有罪にした犯罪だったのかいまいち分からない。そして本筋ではないが検察の取り調べが酷い。まるで古い映画に出てくる特高警察そのものでこんな取調べがまだ行われているのなら後進国そのものではないかと思った。江副さんのDVみたいなこともきちんと書いてあって公平な評伝といった印象。とにかく面白かった。おすすめです。そういえば俺の中内功の評伝借りたまま返してない奴いるな…ということも思い出した(笑)
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Tetsuhirokawano
早すぎた天才とはこの人のことを言うのだろう
このレビューはネタバレ要素を含みます全て見る
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