QRコードの奇跡

モノづくり集団の発想転換が革新を生んだ

小川 進

2020年2月14日

東洋経済新報社

1,980円(税込)

パソコン・システム開発

誕生25周年。トヨタの工場から世界中のスマートフォンへ。 日本発で国際標準になった稀有なイノベーション、50年の記録。 QRコードは1970年代初頭、トヨタの生産現場での「かんばん」の電子化をめざしてデンソーで研究・開発がスタートした。さまざまな技術的障壁や現場からの反発を乗り越え、1994年に完成する。その後の周辺技術、国際標準化への取り組み、オープンソース化、利用現場の開拓など、次々に主導する人物が交代しては進めていった。その後、セブンーイレブンや携帯電話、全日空、銀行ATM、駅のホームドアでの導入など、2000年代に入って利用者が用途を開発し、爆発的に普及していく。圧倒的な情報量(バーコードの350倍)、読み取り速度(Quick Response)とエラー回避、セキュリティ、小さい面積とデザインの自由度などもあって、他のコードを凌駕している。今や中国をはじめ、世界中の主要な電子決済手段にもなっている。2014年には、欧州特許庁が主催する「欧州発明家賞」を日本で初めて受賞した。本書は、関係者への取材を丹念なもとにQRコードの今日に至るストーリーと読み解きながら、トヨタ生産方式、スクラム型開発、両利きの経営、ユーザーイノベーションなどを同時に行った、日本発のイノベーションの稀有な事例として描き出すものである。 第1章 源流ーーアナログかんばんから電子かんばんへ  第2章 開発ーー思索から実践へ 第3章 標準化ーー国内単一業界から国際多業界へ 第4章 進化ーー企業ユーザーだけでなく消費者も 結章 QRコードを通じて経営を考えるーー革新の神の宿るところ

本棚に登録&レビュー

みんなの評価(5

starstarstarstar
star
4.2

読みたい

10

未読

0

読書中

0

既読

26

未指定

29

書店員レビュー(0)
書店員レビュー一覧

みんなのレビュー

レビューはありません

Google Play で手に入れよう
Google Play で手に入れよう
キーワードは1文字以上で検索してください