
聾の経験
18世紀における手話の「発見」
ハーラン・レイン / 石村 多門
2000年10月20日
東京電機大学出版局
3,410円(税込)
人文・思想・社会
啓蒙思想の花開いた18世紀後半は、聾教育と手話にもまた明るい日の射し始めた時代であった。本書に収められた7編のテキストは、その1764年から1840年の間にフランスで書かれたものである。百年を経ずして再び口話主義の暗黒に戻る運命の下、それらは先駆的であり、論争的であり、また思索的であり、愛情溢れるものであった。 聾者たる自分の思想生活を仮想の手紙形式で書いた、フォントネイの自伝(第1章)。パリの町で貧しくも自活していた聾者デロージュが、口話主義を論駁し、聾社会で用いられていた自然手話を擁護した小冊子(第2章)。聾教育史上、最も有名なド・レペ神父の著作から、教育者としての立場を述べた部分と、「方法的手話」で複雑な文法を説明する佳境を抜粋した第3章。その「方法的手話」を批判したシカールの教程本(第5章)は、多くの瑕疵を抱えながらも、実践的で生き生きとした教育の現場を目の前によみがえらせる。 序論 ハーラン・レイン 第1章 フォントネイ『**嬢宛ての手紙』[1765] 第2章 デロージュ『ろう者の意見』[1779] 第3章 ド・レペ『真の聾唖教育法』[1784] 第4章 マシュー『自伝』[1800] 第5章 シカール『先天聾の教育課程』[1803] 第6章 ベビアン『ろう者と自然言語』[1817] 第7章 ベルティエ『ろう者ーード・レペ神父以前以後』[1840] [付録] ベル『聾者という人類の変種の形成についての覚書き』[1883] [特別掲載] 木村晴美・市田泰弘「ろう文化宣言以後」
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