居場所の社会学
生きづらさを超えて
阿部真大
2011年8月31日
日経BPM(日本経済新聞出版本部)
1,870円(税込)
人文・思想・社会
居場所とは、ぶつかり合いながら、時にはひとりで、時にはみんなでつくっていくものー。フリーター、就活生からリタイア男性、逸脱集団まで、著者自身の居場所探し体験と重ね合わせ、誰もが気持ち良く働き、暮らしていくヒントを示す。
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(無題)
著者は上野千鶴子ゼミ出身。震災後の居場所論も追加し、失われた絆を結び、再び社会のなかに戻していく「社会的包摂」の実践を目指す。居場所のない人間は生き辛さを感じ、不幸であり、居場所のある人間は幸福であるという着想に基づいて本書は刊行された。家庭、職場、学校、地域社会、サークル、仲間集団、恋愛など、あらゆる社会的領域を人々の居場所にすることで、社会全体がよくなると考えている。要するに、居場所は、肯定的である人格的、情緒的な人間関係が存在する場所ということになる。全ての人がどこかに居場所を見つけることができるような社会こそが著者の理想とする社会であろう。「居場所」をキーワードに、非正規労働、就職難、ワーカホリック、介護労働、高齢化、家族、恋愛など、気鋭の30代社会学者が縦横無尽に論じる。
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