プラナカン 東南アジアを動かす謎の民
太田 泰彦
2018年6月26日
日本経済新聞出版社
1,980円(税込)
ビジネス・経済・就職
【気高い美意識の謎に満ちた氏族】 プラナカンと呼ばれる異色の民が、東南アジアの国々にいる。 ある者は貿易で巨万の富をつかむ夢を抱いて。またある者は凶作と貧困から逃げ出すために。福建や広東の華人たちは、生死をかけてマラッカ海峡の新天地を目指した。男たちはマレー半島やスマトラ島、ジャワ島の妻と所帯を持った。熱帯の日差しを浴びて生まれ育った子孫が、やがて中国でもマレーでもない、万華鏡のように色鮮やかな独自の文化を開花させていった。彼らは、華僑とも異なる存在で、アジア経済界で隠然とした勢力を誇ち、その気高い美意識を誇る氏族の素顔は、いまなお謎に包まれている。19世紀には英国の東インド会社と手を組み、香辛料貿易、スズ鉱山、ゴム栽培で商才を奮った。あるいはアヘン取引、奴隷貿易によって無尽蔵の財をなした。富を現代に継ぐ末裔は、自らの歴史を封印したまま多くを語らない。 欧州の列強国とアジアの狭間で繁栄し、絢爛な文化を築き上げた彼らは、グローバリゼーションの波間を駆け抜ける「通商貴族」とも呼ぶべき存在だった。彼らは経済をどのように牛耳り、歴代の先人が残したその伝統を、誰が未来に渡すのか。栄華の痕跡を残すマラッカ、ペナン、シンガポールの街のほか、東南アジアの各地をめぐり、秘められたペラナカンの物語の扉を開く。 【本書の目次】 序章 謎に包まれた民 2.リー・クアンユーの秘密 3. 日本が破壊したもの、支えたもの 4. グローバリゼーションの地政学 5. 通商貴族の美意識 6.東南アジアの古層と階級 7. 独自の色彩感覚とスパイス 8.死への意識とノスタルジー 9. 明日に富を継ぐ者たち プロローグ 謎に包まれた民 第1章 リー・クアンユーの秘密 第2章 色彩とスパイス 第3章 日本が破壊したもの・支えたもの 第4章 通商貴族の地政学 第5章 明日を継ぐ者 エピローグ 消えていく時がきた
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日経の記者がプラナカンの現在を取材したレポート
プラナカンはマレー半島で現地の女性と結婚した人の子孫だが、公表する人はそれなりの覚悟とアイデンティティがあり、自分のルーツに加え、今後に影響があることがわかる。
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