ナポレオンに背いた「黒い将軍」

トム・リース

2015年4月23日

白水社

3,960円(税込)

人文・思想・社会

文豪デュマ・ペールの父にして、「黒人」で初めて将軍になったアレックスは、牢獄に囚われてしまう…。『モンテ・クリスト伯』のモデルとなった風雲児が生きた、革命と戦争の時代を活写する。

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toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

文豪アレクサンドル・デュマの名前は知っていたが恥ずかしながら彼が黒人、正確にはクォーターということは知らなかった。本作は文豪の父で黒人とのハーフであるフランスの軍人についての一代記。本国で食い詰めた侯爵の不良息子がハイチに渡って奴隷の女性に産ませた子供のうちの一人。このろくでもない男は相続のためにフランスに帰国するのだけど何故か主人公一人だけを連れて帰る。ちなみに他の子供は母親とセットで奴隷として売っぱらってしまった…。フランスで軍人になった主人公は優れた体格と並外れた体力でどんどん昇進し、フランス革命のゴタゴタもあって将軍にまで昇進する。が、同時に頭角を現したナポレオンに妬まれ敵の捕虜になった途端に見捨てられ…解放されて帰国しても年金も貰えず困窮のうちに亡くなった、という話。フランス革命の流れも分かってかなり興味深い作品だった。

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