清朝滅亡

戦争・動乱・革命の中国近代史一八九四ー一九一二

杉山 祐之

2024年1月22日

白水社

3,960円(税込)

人文・思想・社会

巨大帝国・清に未曾有の衝撃を与えた1894年の日清戦争から1912年の王朝滅亡までの激動の時代を、近年続々と世に出てきた最新の史料と基本文献に基づいて再現する壮大なドラマ。教科書的な通史でもなく、革命を賛美するプロパガンダでもなく、史実に目をつぶった文芸作品でもない、これまでにない清末史である。 中国における古代と近代の結節点である清末には、現代を含む歴史的中国のあらゆる要素が凝縮されていると言っても過言ではない。対象となる19年間には、戦争、宮廷闘争、動乱、革命が相次ぎ、群雄、群衆がうごめきあって、数千年続いた王朝の時代を押し流していく。 西太后、袁世凱ら主要人物のほか、皇族、官僚、宦官、維新派、軍人、義和団の民衆、孫文ら革命家など、本書に登場する周辺の人物も実に個性豊か。この時代にきわめて重要な役割を演じた日本をはじめ、列強の動き、社会、経済事象などを含め、サイドストーリーもふんだんに盛り込まれている。 『紫禁城の黄昏』以来の清末定型の情緒的イメージを排し、さまざまな力が己の生存をかけてぶつかり合う激しい時代を生き生きと描き切った傑作。   はじめに 第一章 北洋艦隊、全滅  戦争と祝典  黄海海戦  垂簾聴政  威海衛の弔砲 第二章 改革か、亡国か  下関の李鴻章  康有為と袁世凱  弱肉強食  「母と子」 第三章 戊戌の政変  帝師解任  孤独な変革者  法華寺の夜  皇帝、幽閉さる 第四章 義和団の乱  扶清滅洋  迫る拳民  殺戮と御前会議  奇妙な戦争 第五章 西への逃避行  珍妃殺害  「狩り」の旅  新政と条約  帰還 第六章 東に学べ  慈禧観音  近代化の模範  同盟会成立  権力闘争 第七章 慈禧太后、死す  蛹(さなぎ)  ヒ素と飴と玉  虎口を脱す  皇族内閣 第八章 辛亥革命  鉄道国有化  武昌蜂起  復活  孫文、帰国 終章 最後の詔みことのり  中華民国  皇帝が消えた日   あとがき/注/参考・引用文献/主要登場人物/清朝系図/関連略年表

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