スターリンの娘(下)

「クレムリンの皇女」スヴェトラーナの生涯

ローズマリー・サリヴァン / 染谷 徹

2017年10月27日

白水社

4,070円(税込)

小説・エッセイ / 人文・思想・社会

もう一つの「20世紀史」  1926年、スターリンとその妻ナージャの間に生まれた「クレムリンの皇女」スヴェトラーナ・アリルーエワ。「スターリン」という重圧を背負って、その運命から生涯、逃れられなかった。幼少時代は愛情を受けて育ったが、彼女が6歳の時に、自殺した母親への愛憎半ばする思いも抱いていた。やがて大粛清の時代、親族が次々と殺害され、恋人も強制収容所に送られるなか、3度の結婚をし、41歳でアメリカへ亡命する……。戦前・戦中の苛烈な時代と戦後の冷戦に翻弄されながら、西側社会で痛切に味わった成功と挫折。そして「恋多き女」でもあった、まさに波瀾の85年間を描く傑作評伝。  激情家で猜疑心と復讐心が強い性格が父親に、聡明で勝気な性格が母親に似ているとの指摘もある。しかし彼女は、暴力を憎み、正義感が強く、愛と楽観主義に生きてきた。「スターリンの本質」について多くを示唆し、もう一つの「20世紀史」ともいえる。また『ニューヨーク・タイムズ』の書評にあるように、「物語」としても魅力に富んだ作品。作家はカナダのトロント大学名誉教授、伝記作家、文芸評論家で、ローン・ピアス勲章の受章者。写真多数収録。

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