双曲幾何学への招待

複素数で視る

谷口雅彦 / 奥村善英

1996年9月30日

培風館

2,310円(税込)

科学・技術

本書は、複素数・複素平面の復習から説きおこし、双曲幾何学の具体的なモデルを主な舞台として、クラインによる視点から非ユークリッド幾何学の世界を解説した入門書である。まず、合同変換・相似変換の複素数表現から始め、その自然な拡張としてメビウス変換を導入する。つぎに、球面上の幾何学を概観した後、本書の主題となる双曲幾何学の典型的なモデルを構成し、双曲三角法の基本事項を説明する。さらに、やや高度な内容として、“双曲タイル貼り”、“2次元双曲多様体”、“2橋結び目”など、現代の数学への橋渡しとなるトピックスについても概説する。複素数が織りなす幾何学の世界を存分に感得することができる格好の案内書である。

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