相棒
PHP文芸文庫
五十嵐貴久
2010年10月14日
PHP研究所
817円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
時は幕末、京の都ー。大政奉還を目前に控え、徳川慶喜暗殺未遂事件が起こった。幕閣から犯人探索の密命を受けたのは、坂本龍馬と新選組副長土方歳三。しかし二人に与えられた時間は、わずか二日間だった。いがみ合い、衝突しながら捜査を続ける二人が最後に行きついた人物とは?そして龍馬暗殺の真相を知った土方は?幕末維新のオールキャストでおくる、傑作エンタテインメント長編小説。
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太陽の竜馬、月の土方
「いいか、伊東。一つだけ教えてやろう。てめえが殺したのは坂本じゃねえ。この国の明日だ。てめえが斬ったのは、そういう男だったんだよ」 新選組副長土方歳三、海援隊坂本龍馬、二人に下された命令は、大政奉還が迫る中、徳川将軍暗殺未遂を侵した下手人を探せ、というものだった。 国を壊して開けた新しい国を欲する坂本、新選組を幕府の存続を何より大事に思う土方。性格も、立場も全く違う二人。そんな二人が相棒と想い合うまで、たった数日、命の綱渡りの下知を一緒に供用した時間、それはその後の二人の考え方すらもかえてしまうような、ありえないくらい奇妙な時間だった。 龍馬が新しい国を欲する理由も彼らしい。国が開ければ、海へ出て、商売をする。政治なんかに興味はない。諸外国を相手に海運事業するんぞ。こんなに面白いことがあるかと。 土方は、新選組がなくなるとしても、最期は戦場でいかに華々しく散るかが重要であった。だが龍馬と過ごし、新選組が後世に語り継がれることを切に願うようになる。自分たちが確かに存在した。その事実を。 龍馬が太陽なら、土方は月のようだった。二人が酒を飲み交わし、あの頃はああだったな、と冗談めかして喋れる日が来たのなら、どんなにか良かったのに。大声で笑う二人が目に見えるようだ。
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(無題)
ありえねえ、でも面白い!な話。大政奉還前に将軍慶喜公の暗殺事件が発生し、その下手人探しに龍馬と土方が手を組む、という史実逸脱系の話だが、これが以外に面白い。五稜郭でのラストのシーンが良いですねえ。史実もこうだったらよかったのに、うっかり思ってしまった。時々、展開がもたついている感があるけど、全体に読ませてくれる小説と思います。 ☆3と4で迷ってしまったので、一応4にしておきました。
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