
十三の墓標
Futaba novels
内田康夫
1987年7月1日
双葉社
764円(税込)
小説・エッセイ / 新書
ある雨の日、傘もコートも長靴も黄色ずくめの姪が〈桜田門〉を訪れて、「パパもママも帰って来ないの」と言ったとき、警視庁捜査一課の坂口正二は、不吉な予感に襲われた。案の定、姉夫婦の行方は杳として-?見つかったとき、義兄は福島県石川町で死体であった。事件を報じるテレビを観た吉川弘一は、坂口に、佐賀県有明町で義兄に会ったと告げた。吉川は王朝時代の女流歌人〈和泉式部〉の研究家。そして石川町、有明町にはともにこの閨秀歌人の墓がある、という。事件の謎は俄然、美女伝説めいて来た。宮津線の余部鉄橋、天橋立股のぞき、猫啼温泉、母畑と旅情もゆたかに描かれた長編ミステリー!
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