ランチのアッコちゃん
双葉文庫
柚木麻子
2015年2月12日
双葉社
590円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
地味な派遣社員の三智子は彼氏にフラれて落ち込み、食欲もなかった。そこへ雲の上の存在である黒川敦子部長、通称“アッコさん”から声がかかる。「一週間、ランチを取り替えっこしましょう」。気乗りがしない三智子だったが、アッコさんの不思議なランチコースを巡るうち、少しずつ変わっていく自分に気づく(表題作)。読むほどに心が弾んでくる魔法の四編。読むとどんどん元気が出るスペシャルビタミン小説!
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この本の題名からは誰だって「秘密のアッコちゃん」を連想しますよね。え、若い人は赤塚不二夫なんて知らないって。そうかもしれませんね。なんでも望むものに変身できる魔法のコンパクトを鏡の精からもらった少女・アッコちゃんが、コンパクトの力を使って変身して、人助けをする少女漫画なんです。一方、本書に登場すらアッコちゃんは黒川敦子と言います。彼女は、強引ながらも、気配りに満ちていて、部下に大事なことを気づかせてくれる、結果として成りたい自分に成長させてくれる、そんなアッコちゃんなんです。アッコちゃんに振り回されつつ成長していく、今時の等身大な女性が澤田三智子です。 「雲と木社」の派遣社員・澤田三智子のランチはお手製のお弁当でした。職場の近くに店がないこともさることながら、何よりも少ない手取りで生活を維持するために、外食とは縁遠かった三智子でした。そのうえ、4年付き合った恋人に振られくすぶっていました。そんな三智子を見かねて、営業部長の黒川敦子、通称・アッコ女史がさりげなくランチに誘います。月曜日から金曜日までランチの店を決めているというアッコ女史の指示に従って、久しぶりの外食を楽しむのでした。アッコちゃんの気配りで新たな恋人を手に入れたり、社長と親しくなって企画書を提出したりと一週間後の三智子は激変していました。こんなストーリーの表題作「ランチのアッコちゃん」ほか三編が収められた短編集です。 どれも心暖かくなる物語ばかりです。働く女性の日常を描いたものですので、ドラマチックな部分はありません。しかし、この種の小説が多くの読者の支持を得ていると聞くと、嬉しい限りです。
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毎日が楽しくない時に読みたい
若いのにしみったれた手作り弁当を食べる主人公が 女の上司からたくさんのことを体験させられる。 何かをすることが楽しくなったり 主人公の世界が変わっていく過程が面白かった。 やってみたら意外と面白かったり、話してみたら何かが変わったり、視点が変わったりと、自分も何か行動してみようと思えた。 やったことのないものを想像で否定するよりやってみよう ダメだったとしても楽しいかもしれない。 自分の偏見だけで考えるよりまずやってみる。 自分も他人も否定をしないことだなと感じたし 変化を押し付ける感じもなかったので読んでよかったと思う。 完璧な指導者を目指すより 助け、助けられて感謝して補い合う。 できないことに目を向けず、できることを生かす方法を考えようという気持ちになれた。
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