星空に夢を浮かべて

十九歳のリティはこの八年間ずっと、ダウン伯爵リチャードに想いを寄せてきた。が、リティが彼に近づくたびにその行動が裏目に出て、騒動を起こしてばかり。そんな彼女をリチャードは“おてんば娘”と呼び、子ども扱いしていた。ある夜、海岸で出くわしたふたりは密輪現場を目撃し、密輪船に閉じ込められてしまう。脱出方法もなく、小さな船倉で身を寄せあうふたり。ほの暗い蝋燭の灯りのなか、大人の女性として成長したリティの美しさに気がついたリチャードは、思わず唇を重ねてしまい…。