
一周忌の夜に 和菓子屋の未亡人
二見文庫 官能シリーズ
霧原 一輝
2022年3月28日
二見書房
792円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
老舗の当主、跡取り息子の嫁……すべては「その夜」に始まった。 老舗和菓子屋の当主・恭一は、妻に続き、跡取り息子を亡くした。 その一周忌を終えた夜、息子の妻で若女将・妙子の淫らな一面を目撃、それをきっかけに欲情が募り一線を越えてしまう。 しかし二人の関係を店の職人に知られ、妙子を慕う彼から「黙っている代わりに妙子との結婚を認めろ」と迫られる。 そこで恭一は──。 美しき未亡人をめぐる書下し官能絵巻! 第 1 章 法事を終えた未亡人 …… 6 第 2 章 和菓子のように柔らかく …… 51 第 3 章 衣擦れの音 …… 92 第 4 章 寝取られる嫁 …… 131 第 5 章 八重が咲く …… 161 第 6 章 宴の夜に …… 201 妙子は唇をかんで、必死に何かをこらえている。それでも、楠本に乳首を吸われ、下腹部を指でいじられて、 「あっ……」 また、こらえきれない声を洩らした。 そこからは雪崩を打つように、妙子の様子が変わっていった。 ぎゅっと目を閉じて、 「ぁあああぁぁ……」 切なげに喘ぎ、手の甲を口に添えた。 楠本に耳元で何か囁かれて、妙子は両手を頭上にあげ、右手で左手首を握った。 そうやって手をつなぎ、乳首を吸われて、思い切り顎をせりあげた。 (そうか……楠本は俺たちのセックスを盗み聞きして、どうすれば妙子が感じる のかを、つまり、妙子がM性を抱えているのを理解しているんだな) 楠本は顔をあげて、妙子の脇腹から腰にかけて指先を箒のように撫でる。そして、妙子はそのひとつひとつに反応して身体を震わせる。
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