織田信長

戦国時代の「正義」を貫く

中世から近世へ

柴 裕之

2020年12月11日

平凡社

2,200円(税込)

人文・思想・社会

「時代の変革者」という従来の織田信長像を見直し、当時の社会秩序を重視して天下人へと昇り詰めた「同時代人」信長の姿を明らかにしつつ、中世から近世への移行期の様相にせまる。 はじめに──「革命児」から「同時代人」信長へ 第一章 信長の登場と尾張平定 『信長公記』首巻にみる戦国時代の尾張国 室町時代の尾張国支配と織田氏 織田大和守家と伊勢守家の相剋 「三奉行」の出現と織田弾正忠家 織田信秀の台頭 三河・美濃両方面に侵攻する織田勢 勢威回復を託される信長 信秀の死と信長・信成 反勢力の鎮圧と「境目」鳴海領 桶狭間合戦 尾張平定 第二章 「天下再興」への道 室町幕府将軍足利氏の実像 「二人の将軍」と細川・三好両権力 永禄の政変 永禄の政変と「御所巻」 混乱する畿内情勢、中央に現われる信長 足利義昭の「天下再興」活動に応じる 河野島合戦と上洛計画の失敗 「天下布武」の意思表示 「天下再興」の実現へ 「信長の上洛」は近世の始まりか 第三章 元亀争乱と将軍義昭・信長 足利義昭政権と織田信長 五ヵ条の条書の誓約 条書の真意 代理戦争となった越前攻め 江北浅井氏の離反と姉川合戦 大坂本願寺・一向一揆の蜂起 江濃越一和 比叡山焼き討ち 武田信玄との対立 将軍義昭の挙兵と追放 第四章 天下人信長の出来 将軍不在のための代行者 「天下静謐」へ向けた大坂本願寺・武田氏との戦い 長篠合戦のなかの信長 天下人への歩み 天下人として君臨する 政庁・安土城の築城 安土城下の様相と「楽市令」 関所の撤廃 道路・橋梁の整備 寺社本所の存立を保護 朝廷政治を正す 寺社との「共存」 第五章 「天下一統」と政治構想 丹波攻略・東国政策の開始 「天下統一」と「天下一統」 備後国鞆に下向する将軍義昭 織田・毛利両氏の開戦 越後上杉氏と対立する信長 大名・国衆に「共存」を求める姿勢 「天下静謐」の実現 「惣無事」による「豊薩和平」 「御窮屈」な「東国御一統」 信長の「天下一統」の実態と歴史的意義 織田領国の構造と経営 信長と家臣 信長の描いた政治構想 信忠への「顕職譲与」とその意義 第六章 本能寺の変とその後 本能寺の変 本能寺の変の性格 織田権力のなかの惟任家 四国政策をめぐる対立 山崎合戦とその後 終章 「外聞」を重視し「有姿」を求めた天下人信長 時代を映す鏡だった信長のイメージ 信長が目指したもの その後の織田氏 おわりに 織田信長関連年表 主要参考文献

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