
人間が幸福になれない日本の会社(809)
佐高 信
2016年4月18日
平凡社
946円(税込)
ビジネス・経済・就職 / 新書
はじめに 第一章 日本の経営者はなぜ無責任か 籾井のようなトップはどこにでもいる/ワンマンは張り子の虎 トヨタの封建的土壌/酒田の“角福戦争”/人間を機械に近づける発想 トヨタの福沢幸雄事件/トヨタによるミサワホーム乗っ取り/白昼堂々の「修正」 責任をとらずに済む日本の企業/生産と生活の遊離が公害を生んだ 経済ジャーナリズムの腐敗/うまくいったら上司の手柄、失敗したら部下の責任 独裁者への抵抗 第二章 企業教のマインドコントロール 松下幸之助という教祖/「経営の神様」の消費者無視/松下政経塾は「最大の欠陥商品」 社畜ならぬ“社霊”/朝礼での“集団催眠”/社宅という日本的風景 社宅における相互監視企業ぐるみ選挙/企業の社員研修と修養団/修養団とは何か 戦後の修養団を支えた企業/強いられた「自主性」/みそぎの日立/日立の前近代的体質「会社に民主主義はない」 第三章 ミドル残酷社会 会社は社員のエキスを吸い取る/「逆命利君」の精神を アウシュヴィッツ収容所長の告白/「兵隊はモラルを判断しない」/過労死と自殺の間で 経営者、上司、労組が共犯者/三菱重工の「加用事件」/日経を内部告発した記者 エリート課長の反乱/出世欲の餓鬼道について/“怨歌”としての経済小説 私の経済小説家地図/「将」と「兵」のどちらに光をあてるか 第四章 ホワイト企業のブラック性 ブラックの尺度は労働条件だけではない/東京電力こそ最大のブラック企業 役人ではなく、厄人/勲章をもらうのは国に借りをつくること/関西電力の閉鎖体質 オリンパス問題を報道しないメディアの堕落/「よい会社」とは何か テレビCMをやたら打つ企業は要注意/教訓を垂れるトップと離職率 「最後の総会屋」が獄中から送ってきた“遺書” 第五章 まともな経営者はどこにいるか 「和」を排した本田宗一郎/松下グループの変わり種/経団連を嫌った井深大 バブルに踊らなかった銀行頭取、武井正直/「企業は“混一色”でなければ」 小倉昌男と運輸省のケンカ/「お役所仕事の官業を食った男」 三澤千代治と山本幸男/ナマズの活用法/三澤の「社長=クズ箱」論 第六章 チェックシステムの不在 自分で自分を社長に選ぶ取締役会というしくみ/短く終わるのが至上命令の株主総会 電力会社に骨抜きにされたメディア/監査役の限界 労働史上に残る東電労組委員長の発言/「苦情こそ宝」と言った樋口廣太郎 欧米における市民の企業チェック/勲章拒否の経営者の系譜 おわりに 企業と企業人論の新古典50冊 本書に登場する企業一覧
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