移動するメディアとプロパガンダ

日中戦争期から戦後にかけての大衆芸術

アジア遊学 247

西村正男 / 星野幸代

2020年4月30日

勉誠出版

3,080円(税込)

ホビー・スポーツ・美術

戦中から戦後にかけて、映画、音楽、漫画、舞踊といったヴィジュアル的で、パフォーマンス性の高い芸術は、作り手や演者が媒体(メディア)として移動するために、政治的・文化的なプロパガンダとして効果的であった。 こうした芸術の担い手たちは、いかなる動機で、あるいは誰との関係によってどこへ移動したのか。また何を移動させ、その効果はどうであったか。さらに彼ら・彼女らはどのような運命をたどったのか。 本書は「プロパガンダ芸術=移動するメディア」と、それを担った個人の思惑や彼らを動かした歴史・社会的な動態との関連を、さまざまな人間模様を通して活写する。 カラー口絵 地図 目次 はじめに 「日中戦争下の芸術家群像」から移動する身体芸術プロパガンダ研究へ 星野幸代 序論 抗日期の文化人たち 阿部幸夫 第一部 映画製作ー投影された隠し画 「狂乱」と「新生」-娯楽映画から灰色上海まで 王騰飛(訳:榊原真理子) 『狼火は上海に揚る』から『春江遺恨』へ 邵迎建 日本占領下における華北映画についてー華北電影股份有限公司の文化映画・ニュース映画を中心に 張新民 小型映写機という戦争プロパガンダ装置 楊韜 第二部 身体芸術プロパガンダー横溢する美 プロパガンダと装飾芸術ー張光宇『西遊漫記』をめぐって 城山拓也 音楽プロパガンダにおける「差異」と「擬態」-戦時下日本の「満支」をめぐる欲望 葛西周 南方「皇軍」慰問ー芸能人(アーティスト)という身体メディア 星野幸代 第三部 日中ポピュラー文化の戦後への延伸 戦後日本における中国古典の映画化ー日本・大陸・香港・東南アジアに跨る大衆文化の記憶 晏妮 戦後における李香蘭と二人の後継者ー胡美芳と葛蘭 西村正男 中国語映画の「戦後」-女優李麗華とその主演作品を中心に 韓燕麗 付録 用語集 あとがき 西村正男

本棚に登録&レビュー

みんなの評価(0

--

読みたい

0

未読

0

読書中

0

既読

0

未指定

0

書店員レビュー(0)
書店員レビュー一覧

みんなのレビュー

レビューはありません

Google Play で手に入れよう
Google Play で手に入れよう
キーワードは1文字以上で検索してください