
自己意識と他性
現象学的探究
叢書・ウニベルシタス 1058
ダン・ザハヴィ / 中村 拓也
2017年5月22日
法政大学出版局
5,170円(税込)
人文・思想・社会
いま現象学研究を世界的に先導するデンマーク出身の哲学者ザハヴィの主著。フッサール以降、ハイデルベルク学派、サルトル、メルロ=ポンティ、レヴィナス、アンリ、デリダらによる二十世紀哲学の探究が、反省以前の自己意識の体験と、そこに顕現する他者性の問題にいかに取り組んできたかを真正面から主題化した著作。哲学の伝統を継承し豊饒化する、本格的かつ徹底的な思考。 序 謝 辞 第一部 準備的反省 第一章 「私」 「私」という指示 「私」の指示するもの 第二章 反省的自己意識 対 先反省的自己意識 自己意識の反省理論 主観性と指標性 ブレンターノ──内的意識について ハイデルベルク学派の立場 内的複合性 第三章 いくつかの本質的問い トゥーゲントハットの批判 第二部 主観性の自己顕現 第四章 いくつかのはじめの区別 存在論的一元論 サルトルとフッサールにおける先反省的自己意識 周縁的意識 第五章 自己意識の時間性 時間客観の構成 流れの自己顕現 諸々の異なる形式の時間性 デリダ──把持について アンリ──印象性について 第六章 生きられる身体 知覚する身体 身体の自己顕現 身体の自己対象化 第七章 自己触発と異他触発 アンリと純粋な内面性 フッサール──自己意識と触発について サルトル──意識の空虚さについて デリダと開襞することの裂け目 自己顕現の差異化された基盤構造 第八章 自我中心性の異なるレヴェル サルトルと非自我論的意識 一人称的所与の自我中心性 焦点の原理としての自我 自我の作用超越 時間性と離人症 第九章 人格・身体・他者 内世界的自己意識 他者の異化するまなざし 個体性と相互主観性 身体の外面性 幼児期の自己意識 第一〇章 自己顕現と自己認識 純粋な反省と不純な反省 反省と自己他化 主観性の不可視性 第一一章 自己意識と他性──結論 附 論 自己意識と無意識 フロイト 現象学と無意識 自己光輝性と自己透明性 解離の諸形式──夢遊病と催眠 訳者あとがき 註 引用文献 人名索引
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