カントと人権
叢書・ウニベルシタス 1147
レザ・モサイェビ / 石田 京子 / 舟場 保之 / 高畑 菜子 / 田原 彰太郎 / 平出 喜代恵
2022年8月26日
法政大学出版局
6,600円(税込)
人文・思想・社会
貧困や戦争の絶えない世界で、いまなお喫緊の実現課題である「人権」。その思想的根拠を与えたとみなされる哲学者カントはしかし、道徳や政治や法をめぐる著作において、決して現代的な意味での「人権」を思索していたわけではなかった。カント哲学が今日の課題に寄与しうる点を明確にするとともに、齟齬や欠落を生じる難点も摘出することで、倫理学・法哲学の現在を読み直す12本の論文集。 凡 例 レザ・モサイェビ 【舟場保之 訳】 緒 論 1 人権──カントとともに オトフリート・ヘッフェ 【石田京子 訳】 「生得的権利は唯一である」。カントに人権の哲学はあるか ゲオルク・モーア 【高畑菜子 訳】 人権を根拠づける原理 カントにおける内的な法義務という概念 オリヴァー・センセン 【田原彰太郎 訳】 人権の根拠としての自律 アンドレアス・ニーダーベルガー 【舟場保之 訳】 カントの法哲学は人間の尊厳を必要とするか コリーナ・ミートおよびクリストフ・バンバウアー 【石田京子 訳】 カント、社会的人権、援助義務 ヘニング・ハーン 【舟場保之 訳】 カントによる歓待の権利を再生する試み ゲオルク・ローマン 【平出喜代恵 訳】 示唆を与える者としてのカント カント以降の人権と人間の尊厳 2 人権──カントなしで(も) クリストフ・ホーン 【石田京子 訳】 カントの法概念とその義務論的基礎 シュテファン・ゴーゼパート 【舟場保之 訳】 カントにおける人権の問題 アレッサンドロ・ピンツァーニ 【舟場保之 訳】 人間性の権利と人権 3 インスピレーションとしてのカント ライナー・フォアスト 【田原彰太郎 訳】 人権の意味と基礎 カント的構成主義のパースペクティヴ レザ・モサイェビ 【石田京子 訳】 自己要求として自己自身の人権を主張すること 監訳者あとがき 索 引
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