東京タワー

オカンとボクと、時々、オトン

リリー・フランキー

2005年6月30日

扶桑社

1,650円(税込)

小説・エッセイ

母親とは?家族とは?普遍的なテーマを熱くリアルに語る著者初の長編小説。

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もこりゅう

物語のようでコラムのような、コラムのようで日記のような、不思議な感覚の作品。

starstarstarstar 4.0 2023年10月23日

 淡々と綴られる、物語のようでコラムのような、コラムのようで日記のような、不思議な感覚の作品。  リリー・フランキーの自伝的小説になっているようで、そのそばには、いつもオカンの姿があったのだなぁ、という作品。  最初の方はコラムを中心とした物語なので、むかーしむかしの「ちびまる子ちゃん」を髣髴とさせる。また、ポイントポイントで泣かせる構成になっていて、その辺りのしたたかさというか、うまさも後期のさくらももこっぽい。「泣ける純愛モノ」がはやっている今の時代の流れに合っていたというところも大きいかもしれない。  まぁ結局、男は母親なんだろうなぁ。「プライベートライアン」を見るとよくわかるけど、死んでいく男たちはみな、「ママ、ママ」といいながら死んでいくのである。つくづく、お父さんという存在は、悲しいものだなぁ。これも生物としての性なのかなぁ。

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