白雪姫の奇跡
ハーレクインSP文庫 132
シャーロット・ラム / 松村和紀子
2017年1月15日
ハーパーコリンズ・ジャパン
550円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
ベリンダが恋人の兄ヴィンセントと初めて会ったのは、彼がふたりを別れさせるために自宅へ押しかけてきたときだった。きみとはただの遊びだ、弟には婚約者がいるー傲慢な態度でそう言い放つヴィンセントに反感を抱いた彼女は、きみと結婚したいと訴える恋人の言葉のほうを信じた。そして結婚の許しを得ようと先方の実家へ向かう途中、彼女は思わぬ事故にあい昏睡状態に陥ってしまった…。8カ月後、眠りから覚めた彼女の前に再びあの男が現れ、告げた。「弟は1週間前に結婚し、今はハネムーンを楽しんでいるよ」
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全てヴィンセントが把握してる状態
ヒロインのベリンダが明るく前向きで可愛い。この男ヴィンセントがあまりにも言葉足らず過ぎてコミュ症レベル。ベリンダは、婚約者リッキーに二股かけられて事故にあい八ヶ月間意識不明の重体だった。毎日見舞いに来ていたのは、リッキーの兄ヴィンセントのみ。しかもヴィンセントは毎日、意識のないベリンダにその日会った事を話しかけていた。ただベリンダを診療所に連れて行かずに自分の家に連れて行ったのは謎。独占欲が強いにしても程度がある。しかも頑なに「リッキーの事は忘れろ!彼はもう既婚者だ!」と繰り返す。さっさと会わせて諦めさせれば良かったんじゃあ…と思ってならない。ヴィンセントは、ベリンダ以外には「ベリンダをどれだけ愛してるか」を態度や言葉で表しているんだけど、それが本人に全く伝わってない。ベリンダの治療費はもちろん、ベリンダの母ともこまめに連絡をとり、ベリンダを家に住ませて専用看護婦を雇い、リッキーの結婚の報告を昏睡状態のベリンダに伝えたのもヴィンセント。口は悪いが一貫してベリンダ命っていうのがよくわかる。
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