レディ・ジョーカー(上巻)
高村薫
1997年12月31日
毎日新聞出版
1,870円(税込)
小説・エッセイ
人質は350万キロリットルのビールだー業界のガリバー・日之出麦酒を狙った未曾有の企業テロは、なぜ起こったか。男たちを呑み込む闇社会の凄絶な営みと暴力を描いて、いま、人間存在の深淵を覗く、前人未到の物語が始まる。
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もこりゅう
胸をえぐる企業社会の黙示録「人質は350万キロリットルのビールだ」
上)胸をえぐる企業社会の黙示録「人質は350万キロリットルのビールだ」 心に深い孤独を抱えた5人の男たちが企てた、一兆円企業・日之出麦酒の社長誘拐。しかしそれは物語の序章でしかなかった―。 男たちを呑み込む闇社会の壮絶な営みと暴力を描いて、人間存在の深淵を覗く壮大な闇の叙事詩が、いま、扉 を 開 け る 。(上巻の帯より引用) 下)人生という不毛 男たちの魂の渇き さまざまな思惑をはらみ、増殖し続けるレディ・ジョーカー事件。犯罪の愉楽に発狂する男たちの臓腑。 すべてを覆い尽くす地下金融の腐臭。彷徨する魂たちに明日はあるのか。 そして合田雄一郎を待つ驚愕の運命とは― 犯罪小説の枠を超越し、比類なき感動を呼ぶ、高村文学の新たな頂点。(下巻の帯より引用) (上巻)取材の綿密さからくる細やかな描写や、人間心理の書き方などが取っても上手く人物像やその状況などがよくわかる。が、受験生のぼくにはいささか書きこみ過ぎの感があるので-1。でもストーリー展開と伏線の張り方などは読んでておもしろすぎ。 (下巻)読み方が悪かったのか、間延びしてしまった(^^; それでもすごい。描写の細かさ、特に人の心の綿密な描写は素晴らしい。最後は本当にやりきれない感覚の中にすがすがしささえ感じる。
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