4次元図形百科
宮崎 興二
2020年2月3日
丸善出版
6,380円(税込)
科学・技術
4次元の世界というと、多くの人びとの心には、前後左右上下の3方向に動くことのできる3次元の空間に時間の流れや精神の広がりが加わった、かたちのはっきりしない世界が浮かぶようである。ところがその世界を、かたちにあふれた4方向に広がる空間になっていると考えることもできるというと、だれでも、それなら絶対にそのかたちを見たり触ったりしてみたい、と思うに違いない。残念ながら3次元人にはそれは絶対にできない。できるのは4次元のかたちの影を見たり触ったりするだけである。本百科では、その影について、文字や数字でなく図や模型を使って見たり触ったりしてみようとする。じつはそのような努力は、人類の文化史が始まったころからあった。それでまず「歴史篇」でそのような過去を振り返ったあと、「図形篇」で現在知られている4次元図形の概要を総覧し、そのあと「風物篇」で近い未来に見られるかも知れない4次元の風景を空想してみる。
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