ロ-ルシャッハ精神医学研究

ヘルマン・ロ-ルシャッハ / K.W.バッシュ

1986年6月30日

みすず書房

4,730円(税込)

医学・薬学・看護学・歯科学

単純な手段で複雑な関連を発見し、新しい問題を開拓することに成功するときほど研究者の創造的天性が明らかになるときはない。ロールシャッハはそのような天性の人であった。最初の本『精神診断学』が公刊されてわずか9ヵ月後、37歳で夭折したその生涯はあまりにも劇的であり、未知の部分が多い。本書にはロールシャッハを深く敬愛するエレンベルガーによる伝記、妹による思い出を冒頭におき、ロールシャッハの研究論文2篇を主軸とし、ビンスワンガーによる『精神診断学』覚書、編者による(ユング派の立場からの)ロールシャッハの病跡学的解明が収められ、さらにロールシャッハ自身によるロールシャッハ・テストの解釈事例を付している。ロールシャッハの論文は、精神疾患に関する精神分析学的事例研究およびスイスの一地方の宗派研究が圧巻をなし、時代と風土を背景としたロールシャッハ自身の人間像-実践的な検査法の考案者であるばかりでなく、芸術性ゆたかな人間の本性を深く穿つ思想家、探求者であった彼の面影をくっきりと浮かび上らせている。

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