夜と霧[新版]

ヴィクトール・E・フランクル / 池田 香代子

2002年11月30日

みすず書房

1,870円(税込)

小説・エッセイ / 人文・思想・社会

〈わたしたちは、おそらくこれまでのどの時代の人間も知らなかった「人間」を知った。では、この人間とはなにものか。人間とは、人間とはなにかをつねに決定する存在だ。人間とは、ガス室を発明した存在だ。しかし同時に、ガス室に入っても毅然として祈りのことばを口にする存在でもあるのだ〉 「言語を絶する感動」と評され、人間の偉大と悲惨をあますところなく描いた本書は、日本をはじめ世界的なロングセラーとして600万を超える読者に読みつがれ、現在にいたっている。原著の初版は1947年、日本語版の初版は1956年。その後著者は、1977年に新たに手を加えた改訂版を出版した。 世代を超えて読みつがれたいとの願いから生まれたこの新版は、原著1977年版にもとづき、新しく翻訳したものである。 私とは、私たちの住む社会とは、歴史とは、そして人間とは何か。20世紀を代表する作品を、ここに新たにお送りする。

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みんなのレビュー (14)

Mickey

人間という生き物と精神に関する考察

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4.3 2025年09月27日

著者自身が、実体験として語りつつ、一歩引いた俯瞰した目線で語っているのが印象的だった。 この本から学べるのは、「所属ではなく個人の攻撃性」「自身を守るための生物としての反応」「状況判断の重要性」など多岐にわたる印象。 自身が生きるための知恵として、衝撃的なテーマでありながら自叙伝である本書は、一読の価値があると思う。 一方で、読み替えるかどうかというと、人によるかなと思う。 個人的には、世界史の理解や人類学、医学などに興味があった都合、意外と新しい発見はないように感じた。

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Readeeユーザー

絶望を目の前にして

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3.9 2025年08月28日

・長期的な希望を持ち続けなければならない 期限付きの希望はさらなる絶望になるおそれがある。 「未来は絶対に良くなる」、「なんとかなる」と信じ続けよう。 ・未来に自分を待っている何かがある 他人やその愛、仕事、創造は、ひとりひとりの人間を特徴づけ、ひとつひとつの存在に意味を与える。 ・自分は人生から期待されている 生きる意味を問いたって仕方がない。 むしろ私たちが人生から問われている。 人生からの問いに行動で答え続けることしかできない。 人生があなたを見放すことは決してない。

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🌻

誇りをもって苦しむ

starstarstarstarstar 5.0 2025年08月11日

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Readeeユーザー

生きることが私たちに何を期待するのか

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4.2 2025年01月28日

強制収容所での実体験をつづった作品。過酷な収容所生活を通して醸成された、心理学者である筆者の生きることへの考え方に感化させられる。

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ドラプン

(無題)

starstarstarstar 4.0 2023年07月05日

これより辛いことはないだろうと思える

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Readeeユーザー

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4.5 2022年06月11日

唯一無二の本だと思う。

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古今東西の本棚

(無題)

starstarstarstarstar 5.0 2022年05月15日

第二次世界大戦 においてナチスドイツ が行った最大の戦争犯罪であるユダヤ人の虐殺について、収容所に収容された精神科医の記録であり名著です。素晴らしい言葉が多い本書において、「自分を待っている仕事や愛する人間にたいする責任を自覚した人間は、生きることから降りられない。」という言葉に涙しました。博士が 収容所でどんな苦しみでも人を愛せると気付かせた最愛の妻は、アウシュビッツですでに亡くなっていたのです 。

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toruo

(無題)

2022年05月12日

実はこの本は数年前に入手していてそのうち読まなければと思いつつ内容のヘヴィさになかなか手に取れなかったのだけどISの人質を読んでいるうちにこの流れで今なら読めるのでは、と思って手にとってみた。押しも押されぬというか言わずと知れたベストセラーで世界の名著みたいなところには漏れなく登場する作品。だからこそ入手したのだけれどナチスの強制収容所に収監されていた心理学者の体験記が楽しいわけがなくなかなか読めずにいた。何より驚いたのは内容はともかくその文章が極めて読み易いことで短いセンテンスで区切られた簡潔かつ明快な文章だけにその内容の意味するところの悲惨さがより際立っているのではないかと思った。世界的なベストセラーで内容に関して今更どうこう自分が言う事は無いのだけれど、加害者を殊更に糾弾する事なく、また、民族性を排しあくまで理不尽に極限状態に追い込まれた人間がどのように正気を保つのか、というテーマが掘り下げられていてその点が世界的名著と言われる所以なのかと思った。先が見通せない絶望的な状況でいかに精神の平衡を保つのか、ということを図らずも自らの実体験を通して実験せざるを得なかった作者の苦悩は想像すらできないけれどもその意図するところは明確。よくこう言う本を読んで「感動」という人がいるけれども何を読んでいるのかと思う。強いメッセージ性を持った作品。確かに名作と思いますがかわいそうな話を読んで感動したいのならそれは違うと申し上げたい、そういう作品でした。

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もりりん

備忘録

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4.2 2021年01月13日

人間が極限状態でどのようになるのか、どのように考えるのか、すごく貴重な本だと思った。 アウシュヴィッツという環境だけでなく、人間が絶望的な状況に陥ったときどうなるのか、何を求めるのか、とても勉強になった。

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まりも

深い

starstarstarstarstar 5.0 2020年12月19日

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よしくに

(無題)

2020年08月12日

現実に真摯に向き合い、人生を受け入れる 論理としては、「この苦痛に満ちた人生に意味があるとすれば」と言う過程から始まる その結果たどり着いた結論 苦しみ尽くす。横溢する苦しみを直視。

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meg

世界はどうしてこんなに美しいんだ!

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4.5 2020年04月05日

被収容者の一人が夕日をみて、 「世界はどうしてこんなに美しいんだ!」と。 本当に、そうなんですよね。 「自分が人生に期待を持つのではなく、人生の方が自分に期待をしていると考えること」については正直まだ完全に理解できていない。 「すべての命、生死には意味がある」「人間はすべて目的を持って生まれてきた」 という考え方に、全面的には賛同できない。 例えば、生まれて数日で亡くなる赤ちゃん、虐待されて亡くなった子ども。 彼らの命に意味があるとしたらそれは何? よく「命の大切さを教えてくれるために生まれてきた」というのも聞くけど、 そんなことがあっていいのか・・・と思ってしまう。

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紫陽花

(無題)

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2.5 2020年03月12日

読み応えがありそうな本 今回はさっと読んでしまったが、今度はもう少し時間をかけてじっくり読みたい きっと今回得た以上の大切なものを得られる気がする

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Readeeユーザー

(無題)

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4.1 2019年09月29日

所長からオススメされた一冊。 こんな重い内容の本、普段読まないからこそ挑戦してみたけど、「暗い現実のなかに明るさがあるよ」と一言貰って渡された通りだった。 こんなに読み進めると思わなかったし、面白かった。

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