ピネベルク、明日はどうする!?

ハンス・ファラダ / 赤坂桃子

2017年6月21日

みすず書房

3,960円(税込)

小説・エッセイ

時はワイマール共和国末期、空前の大量失業時代。 彼、ピネベルクは北ドイツの町で簿記係として働くホワイトカラーの23歳。彼女、「子羊ちゃん」ことエマは22歳。バルト海に面した町の労働者階級の家の娘。どこにでもいる、互いに夢中の若い二人。 予期せぬ彼女の妊娠で、なりゆきとはいえ、希望にみちて結婚し、新生活に入った二人だが、ピネベルクは理不尽な解雇にあい、夫婦は就職のつてをたどってナチス台頭前夜の首都ベルリンへーー。 さまざまに渦巻く駆け引き、幾多の障害、困難が次々に二人の前に立ちはだかる。 〈きっとうまくいくから。わたしたちはきっとうまくいくって、わたしはいつも信じてる。わたしたち、勤勉で、節約家でしょ。まっとうな人間で、おちびちゃんが生まれてくるのを望んで、喜んでいるーーそんなわたしたちが、うまくやっていけないはずないじゃない? そうじゃなきゃ、おかしいわよ!〉 ヒトラーの政権掌握前夜、明日をも知れぬ、数百万の名もなき人々=しがない民草を次々にのみこんでゆく貧困と孤独、絶望がピネベルクに襲いかかる。打ち砕かれ、転げ落ちようとする彼の前に灯された小さな、暖かい光とは……? 没後に出版され、近年にリバイバルヒットとなった『ベルリンに一人死す』の作者ハンス・ファラダの名を一気に世に知らしめた出世作にして、超ロングセラー、ついに公刊。

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