
福祉の哲学とは何か
ポスト成長時代の幸福・価値・社会構想
広井 良典
2017年3月20日
ミネルヴァ書房
3,300円(税込)
人文・思想・社会
経済成長の時代が終焉しつつある現在、幸福をめぐる内的・精神的充足を重視し、社会保障の「分配」の原理を律する「福祉の哲学」が求められている。「福祉の哲学」は、個と個の関係性と個の土台となるコミュニティ、さらには、その根底にある「自然」「生命」までも射程に収める必要が生じるテーマである。本書はこの点を踏まえ、宗教学、科学思想等を援用しつつ、人類史上三度目の「定常期」に入った現代社会の指針となる「福祉の哲学」とはどのようなものかについて、ローカルなコミュニティを基点として考察したものである。 まえがき 第1章 なぜいま福祉の哲学か(広井良典) 1 二つの事例から 2 「福祉」の意味と幸福 3 「幸福」は政策目標となりうるか 4 福祉を考える座標軸 5 福祉思想の再構築 6 社会構想ーー持続可能な福祉社会へ 第2章 福祉哲学の新しい公共的ビジョンーーコミュニタリアニズム的正義論とポジティブ国家(小林正弥) 1 「福祉のポジティブ公共哲学」のビジョンーー「福祉の哲学」の公共的展開 2 政治哲学と福祉 3 コミュニタリアニズムの福祉論 4 ポジティブ公共哲学における福祉の概念 5 人々の幸福を目指すポジティブ福祉国家論 6 コミュニタリアニズム的正義論ーー分配的正義の三原理と福祉の種類 7 ケアを容易にする幸福公共政策 8 ポジティブ公共哲学の福祉ビジョンーー幸福な世界への新しい「第三の道」 第3章 福祉と「宗教の公共的役割」(稲垣久和) 1 心身問題とICF--四世界論 2 なぜいま宗教の公共的役割なのか 3 相互扶助の宗教伝統をどう現代に活かせるのか 4 賀川豊彦と公共福祉 5 創発民主主義の展開 第4章 「生命」と日本の福祉思想(松葉ひろ美) 1 歴史の中の福祉ーその萌芽から今日本が直面する福祉危機まで 2 さまざまな社会事業家に見る「福祉の哲学」の多様性ーー渋沢栄一・田子一民・留岡幸助と二宮尊徳 3 「生活モデル」から「生命モデル」へー自己組織的生命観に基づく「福祉の哲学」 あとがき 索 引 探 究 1 二つの幸福概念ー「拡大期」の幸福論と「定常期」の幸福論 2 “自発的”なものとしての「税」と「公ー共ー私」のクロス 3 リベラリズムとコミュニタリアニズムの対立を乗り越えるものとしての「自然/生命」
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