独裁主義の国際比較

石井 貫太郎

2024年3月26日

ミネルヴァ書房

3,520円(税込)

人文・思想・社会

全世界の4分の3以上の国々は独裁国家であり、全人口の80パーセント以上の人々は独裁国家の国民である。果たして独裁政治とは何か。日本では比較的馴染みの少ないこの政治体制を、代表的な国の事例を紹介しつつ検討し、独裁政治と民主政治の比較および今後の国際関係を洞察する。 まえがき 序 章 独裁政治とは何か(石井貫太郎)  1 はじめに  2 独裁政治の定義  3 本書の構成と各章の意義  4 本書の課題 第1章 独裁政治の分析視角ーー“独裁”の成立・継承・瓦解(石井貫太郎)  1 政治権力の本質  2 独裁国家の成立過程  3 独裁政治の継続と終焉の決定要因  4 独裁国家への対策  5 国民生活のシミュレーション  6 結  語  7 総  括 第2章 ヒトラーの独裁体制の確立と終焉ーーナチス・ドイツの独裁政治(堀内直哉)  1 青年時代のヒトラー  2 第一次世界大戦におけるドイツの敗戦と「短刀伝説」の流布  3 ワイマール・デモクラシーの崩壊  4 大統領責任内閣の成立  5 独裁権力の確立  6 独裁政治の終焉 第3章 習近平“一強”体制と民族性ーー中国の独裁政治(澁谷 司)  1 はじめに  2 「近代化」論について  3 中国における「幇」の存在  4 「党国体制」と三権分立  5 基層選挙及び他の合法的手段  6 監視体制と宗教者・少数民族への弾圧  7 「第2文化大革命」の発動  8 中国と台湾・ロシアの政治体制の相違  9 むすびにかえて 第4章 一党独裁と個人崇拝ーー北朝鮮の独裁政治(宮本 悟)  1 はじめに  2 一党独裁  3 北朝鮮の政治体制  4 北朝鮮の独裁政治の内実  5 選挙制度と政治参加から見た朝鮮労働党の統治  6 朝鮮労働党の党員数の拡大過程  7 最高指導者に対する個人崇拝  8 おわりに 第5章 ゴトヴァルト体制の成立要因と国民意識ーーチェコスロヴァキアの独裁政治(細田尚志)  1 はじめに  2 独裁体制の理論的整理と分析枠組み  3 チェコスロヴァキアにおける「独裁」制度化の過程  4 ゴトヴァルト独裁体制の特徴  5 ゴトヴァルト独裁体制が「正統性」を得た要因  6 緊張する国際環境とスターリンの介入  7 結  論 第6章 アサド父子の権力継承ーーシリアの独裁政治(新井春美)  1 はじめに  2 シリアの現状 2011年以降  3 シリアの横顔  4 シリアの政治構造  5 ハーフィズ・アサドの時代  6 バッシャール・アサドの時代  7 むすびにかえて 第7章 十二イマーム法学者の統治と国民意識ーーイランの独裁政治(野村明史)  1 はじめに  2 十二イマーム派の信仰とイラン国民の意識  3 十二イマーム派の成立過程とイスラーム法学者の統治論  4 イランの統治制度  5 イランの政治体制の課題と今後  6 おわりに 第8章 軍政と多様な武装勢力の関係ーーミャンマーの独裁政治(佐々木研)  1 独裁的な軍事政権への移行  2 内政面の特徴  3 外政面の特徴  4 今後のゆくえ あとがきーー続編へ向けて(石井貫太郎) 人名索引/事項索引

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