パレスチナ・そこにある日常

高橋 美香

2010年11月2日

未来社

2,200円(税込)

人文・思想・社会

家族を見守るような眼差しの向こうに、 パレスチナが、人びとが、生き生きと立ち上がってくる。 生き抜くことのせつなさと苦難の果ての希望も。--長倉洋海 戦闘や犠牲の一面だけじゃない。 そこには笑顔も夢もある。 私たちと同じ「生活」がある。 ガザ、エルサレム、ナーブルス、ラマッラー、そしてビリン…… パレスチナに生きる人びとのありのままの日常を伝えるルポルタージュ。 写真カラー&モノクロ95点。 「パラパラ、ピシッピシッという乾いた音が聞こえたのと、お父さんが『伏せろ! 早く!』と絶叫する声が聞こえたのと、ほぼ同時だった。私たちには何が起きたのかよく理解できないまま、あわてて外に駆け出た。お姉ちゃんの泣き声、お父さんの怒鳴り声、いつもは冗談を絶やさない明るいお母さんの青ざめた姿、子どもの恐怖と興奮。(中略)どうして普通の人びとの暮らしを破壊し、無差別にも見えるやり方で殺すイスラエル軍兵士を、テロリストと呼ぶことはないのだろう。」(「ガザ 日常のなかにある不条理」より) 「ポケットから先ほど摘んできた赤い花を出して『ママ、大好きだよ!』とママを抱きしめて頬にキスをするハムディ。照れくさそうに、そして嬉しそうに微笑むママとふたりの姿をカメラに収めた。」(「友として」より)

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