十字軍と地中海世界

世界史リブレット

太田敬子

2011年6月30日

山川出版社(千代田区)

801円(税込)

人文・思想・社会

十字軍とは何か。現在でも「十字軍」はイスラームとキリスト教の対立を表象する言葉としてしばしば言及される。しかし、二〇〇年におよぶ十字軍運動を、海を渡る人と物の大規模な動きというまなざしで捉えると、異なった光景が見えてくる。十字軍運動は地中海を利用して人を運び、馬やものを運んだ。本書ではイスラーム史や西洋中世史の文脈にとどまらず、地中海という共通の活動の場を持った人びとの営みとして十字軍を考えてみたい。

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