反論権と表現の自由

単行本

曽我部 真裕

2013年3月29日

有斐閣

5,060円(税込)

人文・思想・社会

ヨーロッパ諸国に広く見られる反論権法を,その祖国であるフランス法を中心に歴史的・理論的に分析することでヨーロッパ型の表現の自由を支える論理を明らかにし,さらに,それを「鏡」として日本法を考察することにより,日本の表現の自由論に新たな光をあてる。 第1章 プレス反論権法の歴史的展開  フランスにおけるプレスの自由の概観  法文の変遷/判例理論の確立  20世紀初頭の議論とその沈静化 第2章 プレス反論権法の現代的展開  新しい反論権  ルペンショックと判例の変化 第3章 視聴覚メディアの自由と反論権法の展開  フランスにおける放送反論権法の展開  反論権の「モデル」の問題とインターネット反論権法の成立  インターネット反論権法の内容 第4章 反論権を支える論理とそのプレスの自由との相克  反論者の権利・利益の保護により反論権法を正当化する議論  公衆の利益によって反論権法を正当化する議論/反論権法とプレスの自由 第5章 「自己像の同一性に対する権利」について  自己像の同一性に対する権利の法領域別概観  自己像の同一性に対する権利と他の人格権との関係  日本における自己像の同一性に対する権利 終 章  フランス反論権法の展望  表現の自由の「憲法化」の行末

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