戦国期北部九州の城郭構造

岡寺 良

2020年9月29日

吉川弘文館

12,100円(税込)

人文・思想・社会

中小武士勢力が割拠し、複雑な社会を形成していた戦国期の北部九州。国人領主秋月氏の城館をはじめ点在する遺構の縄張り調査、古絵図・地籍図の分析からその実態に迫る。この地方特有の畝状(うねじょう)空堀群の特異性を明らかにし、織豊系城郭の築城技術による構造上の変化も考察。当時の北部九州の社会構造、政治体制にまで踏み込んだ解明を試みた注目の書。 序章 北部九州戦国史研究と城館/戦国期秋月氏の城館構成(戦国末期の北部九州と秋月氏/戦国期秋月氏の城館事例/戦国期秋月氏の城館構成/城館構成モデル提示の意義)/北部九州戦国期城館の諸相(九州の戦国期城館に構築された畝状空堀群/戦国期小規模城館群の様相ー筑前鞍手郡若宮地域を事例に/筑後平野の平地城館ー中世平地城館の実像/永禄期毛利氏による北部九州攻略の陣城ー三岳合戦の陣城遺構をめぐって/戦国期城館の認識(1)-岩屋城の実像/戦国期城館の認識(2)-岩屋城の後世の認識(虚像の構築))/織豊政権と北部九州戦国期城館ー豊前国を事例に(豊臣方の九州攻略と陣城遺構ー香春岳城・障子ヶ岳城と周辺城館群/戦国期城郭から織豊期城郭へー豊前松山城を事例に/豊前国人一揆をめぐる城郭ー黒田方と一揆方の城)/終章 城館が描く北部九州戦国史の構築に向けて

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