明治期の立憲政治と政党

自由党系の国家構想と党史編纂

中元 崇智

2018年9月26日

吉川弘文館

11,000円(税込)

人文・思想・社会

帝国議会の開設後、対立と妥協を繰り返した藩閥政府と政党は、ついに手を結んだ。その発端となったのが、板垣退助率いる自由党系土佐派であった。彼らは、非議員の板垣を党首に据えながら、いかに政党を運営して国家構想や経済政策を提起し、またどのような歴史観で党史を編纂して自己を位置づけたのか。模索期の立憲政治を政党の視点から考察する。 序章 課題と方法/自由党系土佐派の国家構想と経済政策(板垣退助の天皇・華族観と政党指導の展開/栗原亮一と旧自由党系のアジア貿易計画/栗原亮一と自由党土佐派の「通商国家構想」/隈板内閣前後における経済政策の展開ー自由党系土佐派の外資輸入論を中心に)/『自由党史』の成立過程と歴史観(板垣退助の政界引退と『自由党史』/日露戦後における激化事件顕彰運動と『自由党史』/『自由党史』の編纂方針と記述の変容/土佐派の「明治維新観」形成と『自由党史』-西郷隆盛・江藤新平像の形成過程を中心に/付論 光永眠雷「西郷隆盛肖像」の成立/板垣退助岐阜遭難事件の伝説化ー『自由党史』における記述の成立過程を中心に)/終章 総括と展望

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