
〈謀反〉の古代史(487)
平安朝の政治改革
春名 宏昭
2019年8月19日
吉川弘文館
1,870円(税込)
人文・思想・社会
天皇主導の時代から、貴族が主役の時代へー。平安時代前期、充実した国政運営が進展する一方で、承和の変をはじめとする謀反が頻発した。国家が発展して、なぜ政治的混乱が起こるのか。有能な官僚による「良吏政治」の下で変質する天皇のあり方や、貴族と天皇の君臣関係を読み解き、政治を動かす巨大なエネルギーの実態を浮き彫りにする注目の書。 古代の政変・謀反・クーデターープロローグ/良吏政治の展開(〈時代〉が変わるーワンランク上の国家を目指して/官人たちが変わるー「良吏政治」のスタート/天皇が変わるー桓武天皇と平城天皇/嵯峨朝への政策継承/良吏政治の実践)/天皇大権のゆくえ(淳和朝・仁明朝の政治状況/承和の変/母と娘ー橘嘉智子と正子内親王/文徳朝・清和朝の様相/応天門の変)/貴族の時代へ(源氏の左大臣と藤原氏の右大臣/清和天皇の悲嘆/藤原基経の国政運営/陽成天皇の廃位/阿衡の紛議/昌泰の変)/政治を動かす巨大なエネルギーーエピローグ
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toruo
(無題)
忽然と湧いた古代史への興味から読んでみた作品で平安初期の政治形態の変化について解説されている。元々奈良に都があった時代は天皇家と同格と言ってもよい大豪族中心のいわば合議制のような政権であったものが諸々の政変や乱を経て遷都も行うことによって官僚制に移行していく過程が解説されている。特に興味深かったのは教養に対する重視で、教養溢れる文章を書けると外国にも侮られなくなり戦争も回避できる、とされていたことでそのために官僚候補の子弟については必ず一定の教育を受けさせることといった指示が出されていたり、その数年後には勉強させてもダメな奴はダメだから見込みのない奴は(たぶん周囲の迷惑になるだろうからか)必ずしも教育を受けさせなくとも良いといった指示が改めて出されていたり、といった部分。豪族の合議制から天皇中心の集権的な国家から貴族中心の政治形態に変化していく様子や変化の原因について簡潔に整理されており歴史書というよりも歴史小説を読んでいるような楽しみ方ができました。
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