21世紀東南アジアの強権政治

「ストロングマン」時代の到来

外山 文子 / 日下 渉 / 伊賀 司 / 見市 建

2018年3月26日

明石書店

2,860円(税込)

人文・思想・社会

近年東南アジア諸国では、民衆により選挙で選ばれたにもかかわらず、非常に強権的な統治スタイルをもつ政治指導者たちが誕生している。それはなぜなのか。タイ、フィリピン、マレーシア、インドネシアの事例からその背景を分析し、民主化への影響を考察する。 第1章 〈総論〉東南アジアにおける新しい強権政治の登場[外山文子]  1 はじめに  2 21世紀における民主化の課題  3 21世紀東南アジアにおける新しい強権政治の登場  4 各国の政治史ーータイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン  5 本書の構成 第2章 〈タイ〉タックシンはなぜ恐れられ続けるのかーー滅びないポピュリズムと政治対立構造の変化[外山文子]  1 はじめに  2 ポピュリズムとは  3 タックシン政権登場前の政治ーー伝統的エリートによる統治システム  4 タックシン政権登場の背景ーー1997年憲法の施行  5 タックシン政権の誕生と障壁  6 タックシン政権1--「ポピュリズム」第1幕  7 タックシン政権2--「ポピュリズム」第2幕  8 2006年クーデターー伝統的エリートの反撃1  9 政治の司法化ーー伝統的エリートによる反撃2  10 タックシンによる大衆デモ扇動ーー「ポピュリズム」第3幕  11 「ポピュリズム」が残したものーー政争の変化  12 おわりにーー政治対立構図の変化  コラム1 タイ政治と学生の人文字ーータムマサート大学とチュラーロンコーン大学のサッカー交流戦から[長島朝子] 第3章 〈フィリピン〉国家を盗った「義賊」--ドゥテルテの道徳政治[日下渉]  1 はじめに  2 道徳をめぐる闘争  3 「義賊」ドゥテルテの構築  4 道徳と殺人の共犯性  5 義賊は国家を乗りこなせるか  コラム2 フィリピンは弱い国家か[佐久間美穂] 第4章 〈マレーシア〉ナジブはなぜ失脚しないのか[伊賀司]  1 はじめにーー世界をかけめぐった1MDBスキャンダル  2 ナジブ・ラザクという政治家  3 ナジブ政権下のマレーシア政治ーー改革から反動へ  4 1MDBスキャンダルからの「生き残り」  5 おわりにーーあらためてナジブ・ラザクという政治家を考える  コラム3 ナジブ政権下における治安維持の政治[工藤献] 第5章 〈インドネシア〉庶民派大統領ジョコ・ウィドドの「強権」[見市建]  1 庶民出身の大統領  2 巧みな人事とイメージ戦略  3 アホックの「宗教冒」事件  4 おわりに  コラム4 「不寛容」な民主化時代[茅根由佳]  あとがき

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