マルクス主義理論のパラダイム転換へ

マルクス・エンゲルス・レーニン国家論の超克

大藪 龍介

2020年11月25日

明石書店

5,500円(税込)

人文・思想・社会

二世紀におよぶマルクス主義の歴史の中で『資本論』を頂点とする経済学研究に比して成果の乏しい政治理論・国家論に焦点を当て、マルクス、エンゲルスの原基からその後の展開の総体について新たな視角から根底的に再検討し、新たな人間解放の理論を探究する。  まえがき 1 マルクス政治理論の転回 一 フランス三部作  1 『フランスにおける階級闘争』──階級闘争史観への偏倚と革命熱望  2 『ルイ・ボナパルトのブリュメール一八日』──意義と決定的限界  3 転換へ  4 『フランスの内乱』──第二帝制権力分析の到達点 二 イギリス政治体制の分析  1 五〇年代前半の政治的諸党派批評  2 五〇年代後半からの政治・国家体制改編の解明  3 革命路線の模索と民族問題への着目 三 プロレタリア革命論考  1 四八年革命段階の論点  2 五九年の転換──社会革命論の再定式  3 国際労働者協会の社会革命路線──協同組合型志向社会とコミューン型国家の接合  4 各国革命の多様性へのアプローチ 四 残されている課題  1 政治・国家体制研究の推移  2 果たすべくして果たしえなかった理論的課題 2 『ルイ・ボナパルトのブリュメール一八日』をどう読むか 一 今日までの論説  1 エンゲルスーレーニンの定説  2 異説 二 経済的階級と政治的階級 階級論的再審  1 N・プーランザス『政治権力と社会階級』の挑戦  2 政治的階級面からの照射 三 「representation 表象と代表」  1 E・W・サイード『オリエンタリズム』の事績  2 G・C・スピヴァク『サバルタンは語ることができるか』の開発  3 「表象と代表」角度からの再審 四 通説反復のニューモード  1 J・メールマン『革命と反復』  2 柄谷行人「『ルイ・ボナパルトのブリュメール一八日』」  【補】『フランスの内乱』の二、三の訳語について 3 エンゲルス国家論の地平 一 『家族、私有財産および国家の起源』の国家論の性格  二 国家発生論と国家の特徴づけ  三 国家の歴史的諸形態論  四 国家の消滅の展望 4 十月革命におけるソヴェト国家体制創建の問題 一 二月革命 二 レーニンの革命構想 三 全ロシア・ソヴェト中央執行委員会と人民委員会議──革命政府の創成をめぐって 四 憲法制定会議解散と「勤労被搾取人民の権利宣言」──革命国家の編制をめぐって 五 党=政府による民衆革命の統轄へ 補論 十月革命の歴史的性格 5 グラムシの国家論 序 一 ファシズムの国家体制・イデオロギーとの対決 二 ヘーゲル的な国家主義的問題構成 三 国家論上の功績と欠陥 四 拡張された国家概念の射程 6 歴史の激変のなか、ささやかな異端として──あとがきに代えて 人名索引

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