
ウィニコット著作集(第4巻)
ドナルド・W.ウィニコット
2008年5月31日
岩崎学術出版社
4,180円(税込)
人文・思想・社会
●精神科医で小児科医というD.W.ウィニコットの立場を反映する創造的な発言の数々 ●D.W.ウィニコットは,精神科医である前に小児科医であり,その実践の中で子どもの心身の発達は情緒発達を無視してはあり得ないことを十分に認識し,S.フロイ トの著作に接するに及んで,精神分析の世界に足を踏み入れたのであった。それだけに,子どもの情緒発達に重大な関心を示し,他の追随を許さない発達理論,人格論を展開することになるが,ここで忘れてならないのは,彼が生涯に亙って小児科医であり続けたことである。臨床実践においても,学会においても,地域社会での活躍においても小児科医と して,各科の医療スタッフはもちろんのこと,親たちに,あるいは思春期の子ども たちを相手によく話しをし,書き綴った。本書にはそうした彼の立場を反映した内容の話が納められている。精神分析的な内的世界の話だけではなく,人間の心が外界と接する有様,あるいは内的な世界を押えた児童精神科医が学問的システム,地域社会のあり方に言及しているさまはウィニコットならではという感 じを随所にみることができる。彼の発言は今なお現代のわれわれを刺激して止まない。 ●目次 「ウィニコット著作集」日本語版にあたって 謝辞/まえがき/序章 第1部 観察,直観,そして共感 第1章 人間性についての客観的研究に向けて(1945) 第2章 「なるほど,でもどうやってそれが真実だとわかるの?」(1950) 第2部 早期の乳幼児の発達 第3章 外的現実との最初のひき合わせ:早期の段階(1948) 第4章 環境のニード;早期段階;完全依存と本質的独立(1948) 第3部 家族 第5章 情緒発達が授乳問題に及ぼす影響について(1967) 第6章 子どもの睡眠拒否(1968) 第7章 喪失が青年に与える影響(1968) 第8章 青年たちが語ること(1966) 第9章 非行と常習犯(1940年代初期) 第10章 家族問題への臨床的アプローチ:家族とは(1959) 第4部 就学 第11章 就学前児童の精神衛生(1936) 第12章 教師,親,そして医師(1936) 第5部 症例研究と観察 第13章 同胞誕生後の症候学に関する一臨床例(1931頃) 第14章 ある幼い男児についての覚書(1938) 第15章 ニフルThe niffle(著作年不明) 第6部 心身相関の問題 第16章 遺尿症に関する討論のための寄稿(1936) 第17章 丘疹状蕁麻疹と皮膚知覚の力動(1934) 第18章 児童精神医学:心理学的な要因によって影響を受ける身体(1931頃) 第7部 成長する子どもの専門的ケア 第19章 児童精神医学のための訓練:小児科の心理学部門(1961) 第20章 治療における時間要因に関する覚え書き(1961) 第21章 集団現象としてみたときの児童心理学と児童精神医学の学会(1967) 第22章 小児科学と児童心理学との関連:臨床観察(1968) 第23章 児童精神医学,ソーシャルワーク,そして代替的な介護(1970) 各章の出典/著作目録(ハリー・カルナック編)/監訳者あとがき/索引
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