発達障害診療の手引き

広瀬 宏之

2022年4月15日

岩崎学術出版社

2,530円(税込)

人文・思想・社会 / 美容・暮らし・健康・料理 / 医学・薬学・看護学・歯科学

最近では発達障害の概念が拡大し、その頻度は一割くらいと見積もられている。筆者の周辺でも、日常生活に大きな支障がない段階での相談が増えている。東洋医学でいえば「未病」の状態での相談である。これまでの精神医学では、生活に支障がなければ障害という診断をせず、支援も滞りがちであった。でも、発達特性による日々の困難さを放置すると、本当の障害に発展しかねない。「発病には至らないものの、健康な状態から離れつつある状態」での相談をしっかりと受け止めて、特性段階での予防的対応を大切にしたいと思っている。本書では地域を広範にカバーする療育センターでの取り組みを中心に、支援において医師のできること、医師の立場で留意すべきことなどを述べてみた。

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