小夜しぐれ

みをつくし料理帖

ハルキ文庫

高田郁

2011年3月31日

角川春樹事務所

649円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

季節が春から夏へと移ろい始める卯月のある日。日本橋伊勢屋の美緒がつる家を訪れ、澪の顔を見るなり泣き始めた。美緒の話によると、伊勢屋の主・九兵衛が美緒に婿をとらせるために縁談を進めているというのだ。それは、美緒が恋心を寄せる医師、源斉との縁談ではないらしい。果たして、美緒の縁談の相手とは!?-(第三話『小夜しぐれ』)。表題作の他、つる家の主・種市と亡き娘おつるの過去が明かされる『迷い蟹』、『夢宵桜』、『嘉祥』の全四話を収録。恋の行方も大きな展開を見せる、書き下ろし大好評シリーズ第五弾。

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3.4 2018年01月28日

澪つくし料理帖シリーズ五作目。俄然面白くなってきました。まずは第一話「迷い蟹ー浅鯏の御神酒蒸し」。種市の元妻、お連が突然現れます。彼女はおつるが6つのときに若い男と家を出てからずっと音信不通だったのです。話は20年前に遡ります。お連が訪ねてきて娘をひきとりたいというので す。17になったおつるに娘らしい華やかな装いをしてやれない、と種市を責めます。おつるは優しい娘でした。母親が困っているのを察した彼女は1年だけという約束で母親のもとへ行くのです。しかし半年後、悲劇は起きてしまいます。種市は自分にも責任があると苦しむと同時に、娘を死に追いやった者たちが罰せられずにいることに激しい憎悪を燃やすのでした。そして一番許せない男が江戸に戻っていることを知るのでした。他所ではお目にかかれない決め台詞。「信じて寄り沿ってくれる誰かが居れば、そいつのためにいくらでも生き直せる。人ってのは、そうしたもんだ」。 澪が密かに慕う小松原こと小野寺数馬の視点で話が展開される「嘉祥―ひとくち宝珠」。まだつる家が蕎麦屋だった時代から通いつめては澪に料理の助言をさりげなく与え続けていた謎の人物・小松原の正体は徳川家斉公の御膳奉行を勤める若年寄・小野寺数馬です。公方様の献立を毎日考え、食事に関する責務を一身に負うというなかなかに重い役職で、息抜きも兼ねた料理研究の為に夜な夜な市中の料理屋を食べ歩いていたのです。謎だらけだった小松原でしたが、今回のお話で料理に関する知識が豊富なのに納得ですね。  

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